2016年11月07日

約25m³(約6畳)の空間で付着菌・ウイルスへの効果確認

空気中に揮発した次亜塩素酸水溶液(※1)の有効塩素成分が、
MRSA、肺炎レンサ球菌、ロタウイルスを99%以上抑制

パナソニック エコシステムズ株式会社は、食塩水を電気分解して得られる「次亜塩素酸水溶液」から揮発した有効塩素成分が、約 25m³(約6畳)の空間で、付着のMRSA、肺炎レンサ球菌、ロタウイルスを抑制する効果があることを検証しました。

食品業界や医療・介護施設、その他の室内環境において、次亜塩素酸を用いた洗浄、除菌、脱臭などの作業が日常的に行われています。今回、試験空間(約 25m³ (約6畳))で、有効塩素成分が、付着のMRSAに対して120分で99%以上抑制、肺炎レンサ球菌に対して120分で99%以上抑制、ロタウイルスに対して120分で99%以上抑制する効果があり、テーブルや手すりなどに付着したMRSA、肺炎レンサ球菌、ロタウイルスを短時間で抑制する効果が期待されます。

■検証方法

回転式除菌フィルターに約10mg/Lの次亜塩素酸水溶液を含浸し、一定の風(3m³/min)を回転式除菌フィルターにあてて有効塩素成分を揮発させて、MRSA、肺炎レンサ球菌、ロタウイルスを付着させた試料に暴露した場合と、有効塩素成分を暴露させない場合(自然減衰)とで検証試験を行いました。

■検証結果

MRSAに対し、120分で99%以上の抑制効果を確認(図1)。肺炎レンサ球菌に対し、120分で99%以上の抑制効果を確認(図2)。ロタウィルスに対し、120分で99%以上の抑制効果を確認(図3)。

  • ※1:塩水を電気分解して得られる水溶液

■検証方法の詳細

付着MRSA、肺炎レンサ球菌、およびロタウイルスに対し、次亜塩素酸の揮発した有効塩素成分を暴露することで、99%以上の抑制効果を確認

  • ●検証機関・・・一般財団法人 北里環境科学センター、パナソニックエコシステムズ株式会社
  • ●検証装置・・・回転式除菌フィルターに約10mg/Lの次亜塩素酸水溶液を含浸し、一定の風(3m³/min)を回転式除菌フィルターにあてて有効塩素成分を揮発
  • ●検証方法
    ・暴露時間・・・10~12時間(暴露<検証装置設置有>/非暴露<検証装置設置無>)
    ・試験空間容積
    暴露・・・約25m³(約6畳)換気無
    非暴露(自然減衰)・・・400~410L試験チャンバー 換気無

<菌・ウイルスの設置(暴露)>

  • ・付着MRSA、肺炎レンサ球菌の設置
    シャーレに試験菌液を10μL(2μLx5箇所)滴下し、安全キャビネット内で約1時間自然乾燥させ、試験菌付着 シャーレとし、検証装置から1.5m離れたところに設置(床上1.2m)
  • ・付着ロタウイルスの設置
    シャーレに試験ウイルス液を10μL(2μLx5箇所)滴下し、デシケータ(※2)内に静置して約30分間風乾させ、試験 ウイルス付着シャーレとし、検証装置から1.5m離れたところに設置(床上1.2m)

<菌・ウイルスの設置(非暴露)>

  • ・付着MRSA、肺炎レンサ球菌、ロタウイルスのシャーレを400~410L試験チャンバー内に設置
  • ・暴露方法
    約25m³の試験室内にMRSA、肺炎レンサ球菌およびロタウイルスを付着させた試料を設置し、検証装置を運転する。
  • ・MRSAの測定
    所定時間作用毎にシャーレを回収し、シャーレの洗出し液を試料原液として、生理食塩液で10段階希釈を作製した。その試料原液または希釈液の各1mLをTSA培地(※3)との混釈平板(※4)とした。これらの培地を36±2℃で40時間培養した。培養後、発育した集落を数え、シャーレ1枚あたりの付着菌数を求めた。
  • ・肺炎レンサ球菌の測定
    所定時間作用毎にシャーレを回収し、シャーレの洗出し液を試料原液として、生理食塩液で10段階希釈 を作製した。その試料原液または希釈液の各0.1mLをTSA培地へ塗布した。これらの培地を36±2℃で42 時間培養した。培養後、発育した集落を数え、シャーレ1枚あたりの付着菌数を求めた。
  • ・ロタウイルスの測定
    所定時間作用毎にシャーレを回収し、シャーレの洗い出し液を試料原液として、 10段階希釈液を作製した。その試料原液または希釈液を細胞に感染させたのち処理を加え37℃のCO2インキュベータで5日間培養した。色素で細胞を染色後、ウイルスの増殖により形成されたプラーク(※5)を数え、洗い出し液1mLあたりのウイルス感染価(PFU/mL) (※6)を求めた。
  • ※2:乾燥剤を入れた密閉容器。
  • ※3:トリプケースソイ寒天培地のこと。細菌を増殖させる目的で使用する。
  • ※4:試料と寒天培地を混合して平板としたもの。
  • ※5:細胞培養でウイルスが増殖して細胞が死滅した斑点状の痕。ウイルスの量を計測する目的で使用される。
  • ※6:感染性を持つウイルスの量を表す単位。

■次亜塩素酸の除菌効果検証一覧

対象 効果検証内容 検証機関 検証年
大腸菌ファージ 浮遊・付着 (一財)北里環境科学センター 2015
黄色ブドウ球菌 浮遊・付着 (一財)北里環境科学センター 2015
A型インフルエンザウイルス 浮遊・付着 (一財)北里環境科学センター 2015
ネコカリシウイルス(ノロウイルス代替) 浮遊・付着 (一財)北里環境科学センター 2015
新型インフルエンザウイルス 付着 (一財)北里環境科学センター 2015
MRSA 付着 (一財)北里環境科学センター 2016
肺炎レンサ球菌 付着 (一財)北里環境科学センター 2016
ロタウイルス 付着 (一財)北里環境科学センター 2016

以上