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2016年3月23日
製品・サービス / プレスリリース
人の温熱快適性を見分ける高精度な非接触温冷感センシングを実現
家庭、オフィス、車の空調制御、介護、見守り、設備の異常診断など
幅広い分野でお役立ち
パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、赤外線アレイセンサ「Grid-EYE(グリッドアイ)[1]」を用いた温冷感推定アルゴリズム※[2]を開発しました。人の温熱快適性を見分ける高精度な温冷感センシングソリューションとして提供を開始します。
温冷感推定アルゴリズム※は、人の表面温度と周囲温度との温度差から人の放熱量を算出することで、人の暑い寒いなどの感覚を見分ける独自の技術です。当社が提供する温冷感センシングソリューションは「Grid-EYE」を用いた高解像度アルゴリズム[3]で、詳細な温度分布測定と物体検知を行い、得られたデータを温冷感推定アルゴリズム※と組み合わせることで、体感温度に合わせた空調制御を実現します。また性能を最大限に発揮する独自のソフトウェアも開発し、用途に応じたソリューションとして提供していきます。
本ソリューションは、家庭、オフィス、車などの空調制御に用いることで省エネと快適性の両立に貢献します。また、今後アルゴリズムを進化させ、ベッド上の人の安静状態を検知する介護・見守り分野や、設備異常にともなう発熱を検知する設備異常診断分野など、安全・安心が要求される用途へも展開していきます。
従来の空調制御は、赤外線センサによる対象物(人)の位置検知や部屋の温度分布から、対象物(人)の温度を推定し制御を行っています。人の表面温度を検知していますが実際の人の感覚や温度の感じ方まで見分けることができないため、人によっては暑いと感じたり寒いと感じたり、快適性を損なうケースがありました。当社では、奈良女子大学教授の久保博子氏との共同研究により、「Grid-EYE」を用いた放熱量算出による温冷感推定アルゴリズムを開発しました。本アルゴリズムは、人の表面温度と周囲温度との温度差から人の放熱量を算出することで、人の暑い寒いなどの感覚を見分けることが可能です。これにより、従来の位置検知、温度分布からの温度推定に加え、人の感覚を見分けることができるため、一人ひとりの体感温度にあわせた空調制御を実現でき、省エネと快適性の両立に貢献します。
人の表面温度と周囲温度の温度差を高精度に算出するためには、対象物(人)の鮮明な熱画像が必要です。当社では、「Grid-EYE」と画像処理技術を組み合わせた、高解像度アルゴリズムを開発しました。8×8の64画素の「Grid-EYE」を最適な角度とスピードでスイングさせることで、約7800画素相当の鮮明な熱画像が得られます。これにより人の位置情報を詳細に検知するとともに、人の頭や腕、手足など細かな温度分布まで認識することが可能です。また、熱源を詳細に認識できるため、設備の温度監視などへの展開が期待できます。正確な温度分布測定、物体検知を実現でき各種システムの高機能化に貢献します。
これまでのセンサ単体の提供ではなく、Grid-EYE(グリッドアイ)のセンサ性能を最大限発揮させる独自のソフトウェアと組み合わせワンストップでソリューションを提供していきます。お客様の用途に適したソリューションを提供することで、設計開発の時間短縮、工数削減のみならず、これまでにない機能の実現に貢献していきます。
以上
記事の内容は発表時のものです。
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