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2024年1月23日

期待高まる車載電池カンザス新工場

1月2週目、1/7~13にUS出張しましたが、その中で1/10に建屋建設が進みつつあるモビリティエナジー事業部のカンザスの新工場を訪問しました。

報告を受けた設計図で見るよりも、実際にははるかに大きく感じる建設中の建屋に少々圧倒されましたが、一方で大きく期待が高まりました。

メディアでは、米国第3拠点として検討していたオクラホマの見送りが報じられ、中には当社が「断念した」というような報道もありますが、そういうことではありません。これはあくまで積極的な見送りです。

この領域に限らず、事業の成長は「競合に負けない立派な仕事」があって始めて成し得ることです。オクラホマを見送ったことはいくつかの理由がありますが、私がエナジーの皆さんにお願いしているのは、「生産拠点を増やす前に、1拠点で誰にも負けない生産性と投資効率を実現する」ということです。拠点を増やせば、それだけオーバーヘッドが増えますからね。

一方、生産性にはいくつかの視点があります。まずは、①労働生産性(人生産性)、②設備生産性、③材料生産性。そして投資効率の観点では、④面積生産性と⑤設備投資効率が重要なファクターです。特に投資額が大きなエナジーの事業では④⑤も重要です。

①労働生産性(人生産性):車載電池の設備はフルオートメーションであり、作業者はほぼメンテナンス要員。設備をメンテナンスフリー化と、メンテの工夫が労働生産性の競争力の鍵となります。

②設備生産性:①とも関連しますが、ダウンタイムを最小化し、可動率を徹底して向上させることです。

③材料生産性:電池生産の場合、①②に比べれば大きなファクターではありませんが、品質ロスの軽減に加えて、材料切替時のロス削減が重要です。

④面積生産性:建屋建築費用高騰の折、その建屋でいかに設備と構内物流を最適化するかも競争力に直結します。

⑤設備投資効率:同じ品質で同じ生産量を実現する上で、いかに設備投資額を抑えるか。最終的には、カーメーカーがEVの車台電池を選択する最重要ファクターは電池の容量単価ですから、①~④の生産性に加えて、そもそも償却費に直結する投資額で劣後に回っていては、私たちの電池を選んでもらえません。

①~⑤の視点に加えて、そもそも、いくら卓越した生産性の工場があっても、稼働が上がらなければ話になりませんので、投資がカーメーカーとの合意に基づくことは大前提です。

カンザスへの投資を判断するにあたっては、エナジーの皆さんとともに、これら①~⑤の競争力で「誰にも負けない」ことを決意しました。そして、今回の訪問で、今、カンザスで拠点の立ち上げにあたっている皆さんと議論する中でも、皆さんがその決意を十分に意識して立ち上げを進めていただいていることを確認することができました。

また、カンザスの現場では、すでに大部屋活動の手法も取り入れていて、発生課題の即断即決も回り始めているとのこと。

カンザスの皆さん、エナジーの皆さんの「誰にも負けない立派な仕事」「改善に次ぐ改善、改革に次ぐ改革」によって、このチャンスを必ずや掴み取ることに大いに期待が膨らみました。

やっちゃえ、エナジー!!

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