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2023年10月10日

どう考えても中国で戦えないならば成長はない(9/6-7 中国訪問)

皆さん、おはようございます。

先々週は今年度3度目の中国訪問でした。
本来は週の前半は台湾を訪問する予定でしたが、台風が居座るという予報で断念。ご準備いただいていた台湾の皆さんには申し訳ありませんでしたが、是非次の機会を作りたいと思います。

今回は主にはPID社の拠点を訪問させてもらいました。
9/6(水)
PCO社 パナソニックCNS広東有限会社(PCNSGD)の深圳開発拠点
PID社 パナソニック インダストリー中国(有)(PICN)の深圳オフィス
PID社 パナソニックデバイスマテリアル広州(有)(PIDMGZ
9/7(木)
PID社 パナソニック エレクトロニクスデバイス江門(有)(PEDJM
PID社 パナソニック モータ珠海(有)(PMRZ

拠点概要はリンク先をご参照いただくとして、PID社の各拠点はいずれも初めての訪問ですが、今はPCO社 メディアエンターテインメント事業部(MEBD)のプロジェクタの拠点であるPCNSGDの深圳開発センターはかつての三洋科技中心(深圳)有限公司(SSTC)に端を発する組織であり、かつて短い期間とはいえSSTCを担当させていただいていた私としては、よくぞプロジェクタの設計拠点として生まれ変わらせてくださったことに、関係の皆さんへの深い感謝とともに感慨深いものがありました。

さて、今回、それらの拠点を訪問させていただいて、それぞれに素晴らしい取り組みもあれば、さらなる改善の余地もあったのですが、細かいことはさておき、今回、改めて痛感したのは、「中国で戦えないならば成長はない」ということです。

まず、このことを改めて最初に感じたのはPICNでのこと。PICNは中国で殷総裁の下で電池を含む電子部品、実装機、FAのお客様に向き合っています。今年度は中国の市況悪化の影響を受けて厳しい状況ですが、それ以上に、危機感を持って取り組んでくれているのが、国家政策として地産地消を含む市場変化と速度に対応できていない喫緊の課題。今、PICNでは中国での自立した事業基盤確立に向けたChina Insider化を急いでいます。

一方、そのような市場環境の中、それぞれの事業は中国地場競合の猛追を受けています。PEDJMのフィルムキャパシタであればアモイ・ファラトロニック、PMRZのFAサーボモーターであればイノヴァンス・テクノロジー。特に、コロナ下で我々が供給難に陥った際に、中国のお客様が地場の競合の部品を使ってみて、特に汎用品について「これでいけるじゃないか」ということで中国地場の競合の部材に席巻されたとのこと。

しかし、PEDJMやPMRZを含め、各拠点のリーダーは、手をこまねいたり安易に諦めたりすることなく、徹底抗戦の構えをとって競争力強化の加速に取り組んでくれています。求められる品質を担保する前提での材料や設備の現地調達、プル型生産による仕掛在庫の削減、省人化など、ここでも強い危機感をもって取り組んでくれています。

このままでは、拠点の存続に関わる。大切な仲間を失いかねない。その危機感とともに、各会社の発展の夢を描きながら取り組んでいただいていることは、非常に頼もしくもあり、また、大いに期待を抱いたところです。

ちなみに、各社もれなく大部屋活動にも取り組んでいますが、「大部屋」という言葉は中国では今一つピンと来ないということで、PCNSDGで発案してくれた「众(衆)智堂」という名前で活発に活動してくれています。これで皆さんのやる気倍増ならば、これもまた誠に有難い限りです。ただ、いつもの通り、「上がってきた課題を解決するだけでは活動は長続きしない。一つの課題を解決したら次のボトルネックを見せる化してその課題を解消する。改善後は改善前!」と、各拠点で発破をかけさせてもらいました。

いずれにしても、中国の地場メーカーの猛攻は、中国市場に閉じるわけがありません。グローバル競争での勝敗はお客様にとっての経済合理性で決まります。無論、縮退する市場や構造的な競争劣後にならざるを得ない事業については冷静な判断も必要です。しかし、成長市場・安定市場で勝負している事業にとっては、どう考えても中国で戦えないならば成長はあり得ない。中国での勝敗は事業の将来の試金石であり、その勝敗にとって重要な競争力強化のアクションは中国のみならずグローバル課題に取り組み加速が必須。

今回の出張では、このことが事業を問わず、グループ全体の重要な共通認識とする必要性を痛感しました。

写真

PCNSGDにて
① プロジェクタもスマホ連携、中国でのニーズに中国で対応

PICNにて
② 隣接するHUAWEIショールームでHUAWEIのP/F搭載のEVを見学

PIDMGZにて
③ 工程の随所で活動見える化

PEDJMにて
④ HEV向けのフィルムキャパシタ

PEDJMにて
⑤ PEDJMの社員の方のEV/PHEVを見せてもらいました

PMRZにて
⑥ 工程にて・・・まだまだ改善の余地あり!

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