楠見から皆さんへ 私が気づいた事や皆さんにお伝えしたいことをYammerに書き込んでゆきます。特に全社員の皆さんにお読み頂きたい内容についてはこちらにも転載しますので、ぜひお読みください。Yammerを通じて皆さんと積極的なコミュニケーションを取りたいと思っていますので、可能な方はぜひご参加ください。

2023年5月15日

PLPの位置づけについて

皆さん、今週もお疲れ様でした。
早いもので、新年度もあっと言う間に1ヶ月が過ぎGWに突入しますが、くれぐれもご安全にお過ごしください。

さて、4/3の方針発表のフィードバックで、多くの方から「Panasonic Leadership Principles(PLP)の位置づけがよく分からない」という意見をいただきました。
綱領・信条・七精神は、当社の基本精神、私たちが持つべき「心構え」を端的に表現しています。しかし、日々の仕事においてどう行動をすべきか、個々の行動のベースとなる共通の価値観はどうあるべきか、というところまでの解像度はありませんでした。創業者が七精神の前身の五精神を定められた1933年、「順応同化」「感謝報恩」を加えて七精神とされた1937年には、今ほどの多様性もなくそれほどの解像度は必要なかったということもあったでしょう。
そして、2016年、海外人材やM&Aで獲得した会社の多様性あふれる人材で構成されたグループに経営理念を浸透・徹底させるために誰にとっても理解でき行動に結びつける目的でPanasonic Global Competency(PGC)が制定され、それを評価にも取り入れる仕組みも整えられました。しかし、海外では忠実に運用された国もありましたが、日本ではあまり活用されていませんでした。また一方で何よりも、私が今輝いている他社の行動指針とその徹底ぶりをベンチマークすると、より高い解像度で記述され、日常の対話や、評価プロセスにも徹底して活用されていることがわかりました。
PGCのアップデートの経緯については、三島さんが熱く語っておられるので、そちらを参照いただくとして、ここでは皆さんが疑問に持たれているPLPの位置づけについて、私が今考えていることを記します。
これは、有志のプロジェクトメンバーの皆さんに最初から「要件」として求めたわけではないけれど、メンバーの皆さんが拘って検討し提案してくれたPLPを見て、改めてPLPはそういう形に位置付けるべきものと気づいたことです。
まず、PLPはPGCのアップデート、すなわちPGCを置き換えるものとして検討をお願いしました。現時点、置き換えるにあたってPGCで整えた評価に取り入れる仕組みなどは未だ整備中ですし、グローバルに展開する上で必要な各国語展開もこれからですが、それはそれで進めていきます。
さて、ここからが提案してもらったPLPを見て気づいたところです。
PLPと経営基本方針の関係ですが、当初、PLPは社員稼業の実践の行動指針として検討をお願いしました。

社員稼業の実践においては「任務を実行する人が、自己の全能力を傾けて、よりよき方法・手段を生み出し、それを果敢に実行し、より大きな成果をあげる」・・・いわゆる自主責任感をもって実践するのですが、私たちパナソニックグループの社員が実践するにあたっての一人ひとりの行動は、当然、経営基本方針に沿った行動であるべきです。そして、提案してくれた行動指針としてのPLPは経営基本方針を解像度高く凝縮したものになっていたわけです。
この提案されたPLPを見て私が気づいたことは、経営基本方針が大宇宙とすれば、PLPは一人ひとりが自分の中に持つべき小宇宙であり、したがってPLPは経営基本方針と一体であるべきものということ。すなわち、併存するものではなく組み込まれるべきものであるということです。
そして、一人ひとりが自分の中に持つべき小宇宙であるからこそ、その小宇宙を自分の中で進化させてもらうためのツール、例えば上司・部下の1on1で活用できるツールや、PLPの小宇宙を進化させた方を登用できるような評価基準を整え、グループで徹底して活用いただくことで、経営基本方針を堅持しつつ社員稼業として実践する、実践のレベルを上げてゆく・・・そして、もう一度、そういう社員であふれるグループになる。
創業者は、ご逝去の7年前の1982年のご講話の中で「皆さんが自らを信じて確固たる経営方針を堅持して松下精神を発揚せんことには自らを低くすると、自らを卑しめるということになる・・・松下電器伝統の精神の上に、新しいものを加えていくことは、これはやらないかん」と仰いました。私は、この変化の激しい時代だからこそ、経営基本方針の根幹を堅持しつつもアップデートし続けることが、このグループのリーダーに求められることであると確信しています。
大宇宙の経営基本方針もアップデートしつつ、一人ひとりが自分の中に持つ小宇宙であるPLPも同期させる。そんな形で進化し続ける。それが、今、私がPLPを一人ひとりがもつべき「経営基本方針の小宇宙」として位置づけた所以であるし、皆さんもそのようにご理解・ご活用いただくことを期待しているところです。

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