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2022年9月20日

コロナ以降初の海外出張、US各拠点訪問(9/5~9/11)

皆さん、おはようございます。
先々週、コロナ以降初めて海外出張しました。海外にはもう少し早く行きたかったのですが、帰国後の隔離などの制約があるとスケジュールできず、今頃になってやっとの「コロナ後初めて」。
 
行先はUS。社内の拠点で訪問したのはシリコンバレーのパロアルトにあるYohana、LA近郊のアーバインにあるPAC(Panasonic Avionics Corporation)、ネバダ州のリノ近郊のテスラのギガファクトリに隣接するPENA(Panasonic Energy of North America)の3箇所です。

(1)Yohana(9/6)

ちょうど先週、Yohanaの日本でのサービス開始に合わせてYokyさんが来日され、WBS(ワールドビジネスサテライト)にも出演していたのでご覧になった方も多いと思います。このサービス事業の成功は、真にお客様によりそった高いクォリティのサービスを効率よく届けることができるかどうかにかかっています。
 
それを、ひたすらYohanaでお客様に向かい合うスペシャリストのスキルを高めるのみならず、徹底してAIを活用してサービスの質と効率を高めようというのが、AI・ロボティクス・神経科学の分野の第一人者であるYokyさんらしいアプローチ。実際にどんな仕組みを構築してそれを実現しようとしているのかに大きな関心を持ちながらの訪問でした。
 
驚いたのは、その開発環境。実際にお客様に使ってもらいながらも、どんどん迅速に進化させてゆくことができる仕組みが構築されています。開発者のソースコードの変更に対するレビューの仕組みもさることながら、実際にリリースしたアプリやクラウド上のサービスの実行状況が様々な視点でシステムによってモニタリングされ、リアルタイムにフィードバックされるような仕組みも開発環境の中に盛り込まれています。
 
Yohanaで仕事をしているメンバーは、GoogleやAppleから来たメンバーも多く、
 
進化のスピードを高めるには、そのためのプロセス・仕組みが必要であることは分かっていましたが、シリコンバレーではソフトウェアの進化のための仕組みがここまで来ているとは認識できていませんでした。
 
Yohanaでは、昼食時にも多くの従業員の皆さんと話す機会も作ってもらい、また、Fire Side Chatで従業員の皆さんとの対話の場も設定いただきましたが、兎に角、皆さんが前向き。どんどん進んでゆこうとするエネルギーを感じ、私も大いに元気をもらいました。

参考:YohanaとYokyさんに関するWIREDの記事

写真①:Yohanaアプリの説明を受けているところ
写真②:開発環境の説明に思わず反応し、いろいろ質問中
写真③:Fire Side ChatでYohana社員の皆さんからの色んな質問に答えました

(2)PAC(9/8)


PACは当社の事業部の中で、最も大きくコロナの影響を受けた事業部です。 とりわけ、長距離国際線に使われるワイドボディ(通路が2列の大型の機材)の機内エンターテインメント機器とそのメンテナンスが主要な収入源でしたので、国を跨る往来が制約され、長距離国際線関連の製品・サービスが特に大きく影響を受けたからです。
 
そんな中で、2019年にボーイングから移ってPAC CEOに着任したKen Sainさんがどんどんと改革を進めてくれています。
 
コロナ後はまずは短距離路線から復活することを見越してナローボディ(通路が1列の中型の機材)向けの機器の競争力強化と積極的な受注活動、また、次世代のAstrovaでは、ハードウェアの進化や軽量化のみならず、エアラインの乗客からの顧客満足度に注目した様々な提案が盛り込まれ、また、これまではエアライン毎のカスタマイズが膨大であったソフトウェア開発についても共通化・共用化を進め、エアライン側で簡単にGUIの変更や改善ができるように進化させています。
 
Astrovaはエアラインからの評価も上々で、その進化に競合も驚いているとのこと。今現在、PACは半導体供給問題によってデリバリーで大変苦労していますが、この進化のスピードを緩めることなく事業環境の回復後には大いに躍進することを期待しています。

写真④⑤:Astrovaの説明に思わず興奮

(3)PENA(9/9)

PENAはテスラが北米で生産するEVにリチウムイオン電池を供給する生産拠点です。テスラの工場とは直結していて、PENAで生産した電池は、次々とAGV(無人搬送車)でテスラのラインに運ばれます。
 
過去、この拠点は急激な拡大で生産効率が上がらず、収益面でも随分と苦労をしていました。しかし、日本からの支援の皆さんと現地の皆さんの努力で、現在では品質・生産性とも随分向上し、利益も出せるようになっています。これまでの皆さんの努力に感謝します。
 
訪問時には、PENA社長のAllan Swanさんはじめリーダーシップチームの皆さんからそれぞれの取り組みを説明いただきましたが、方向性は明確。実行にあたっては苦労もあるだろうけれども、それぞれの方向に向かって高い目標をブラすことなく頑張っていただくことを期待しました。
 
TPS(トヨタ生産方式)にならった”PENA Production System”という活動も始まっています。ラインを見せていただいた限り、人の生産性(正味率)、設備の生産性(可働率)、材料の生産性(材料利用率)の視点から見れば、改善の余地はそこかしこにありますので、この視点でのムダ・滞留の撲滅を図ることで、この活動を一層加速できると考えます。
 
写真⑥⑦:カイゼンの状況を詳しく説明してもらいました

最後に

今回、久しぶりにUSを訪問して感じたのはスピード。YohanaにしてもPACにしてもスピード感が違うと感じました。それはUSという熾烈な競争の中に身を置いているからではないか、とも感じました。日本という緩慢な市場で、既存の事業を進めていてそこそこの利益も出ている・・・それに安住していては、海外の競合にどんどん置いてゆかれるでしょう。
 
パナソニックグループの各事業会社、各事業部で日本だけで商売をしている事業は非常に少ないです。それぞれの事業会社・事業部がグローバル企業。グローバル
企業であるからにはグローバルスピード、競争力を高めるスピードにおいてグローバルスピードでなければならないことを、改めて強く感じた出張となりました。

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写真①

写真①

写真②

写真②

写真③

写真③

写真④

写真④

写真⑤

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写真⑥

写真⑥

写真⑦

写真⑦

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