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2022年7月11日

PID社 営業本部・PIMSJを訪問しました

皆さん、お疲れ様です。

さて、7月5日に東京虎ノ門のPID社 営業本部とその傘下のPIMSJ(パナソニックインダストリアルマーケティング&セールス株式会社)を訪問しました。私がグループCEOになってから、最近までは海外出張もままならぬ中でかなりの拠点を訪問しましたが、実は営業拠点への訪問は初めてです。

PIDの営業本部は2021年の実績1兆1300億円の売り上げを上げていますが、うち約9000億円がPIDの商材、残りの約2000億円がグループ各社の商材です。そして、グローバルでは25,000社のお客様に対して、20万品番にも上る商材を販売しているというのですから、いかに大変なことかは皆さんにも想像できると思います。ちなみに国内のお客様への販売を担うPIMSJは大手お客様と、代理店様を通じて15,000社のお客様と向き合っているとのこと。

ここでは、私が感じたことを3点ばかり記します。
1点目は人財について。インダストリー営業と言えば、PID社長の坂本さんは勿論ですが、オートモーティブではご退任された元専務の柴田さん、PASの現社長の永易さんのみならず、各事業会社の事業部長の皆さんの中にもインダストリー営業の方が多くおられます。営業本部長の寺岡さんに「これだけの人財を輩出できるのは何故か?」と問うと、「これだけ多くのお客様と商材を抱えているので、若い人が直接責任を持ってお客様と向かい合い、一つの商材を売らないといけない。単に売り込むだけでなく、その後もきちんとお届けして、お金を回収しないといけない。つまり商いの全てのサイクルを若い時から手触り感を持って体感できるのです。」という答えが返ってきました。

まさに、一商人としての経験ができる、経営を学べる場であるというのです。若い皆さんは、お客様に叱られることや、無理難題を言われることも多く、苦労も絶えないと思うのですが、その中からお客様の真の困りごとや将来への思いを深く理解し、競合の誰よりもそのお客様へのお役立ちを果たしてゆく。それこそが、体験として経営を学べる貴重な場であり、そのような体験ができることは幸運であると考えて取り組んでいただければ有難いと思った次第です。

2点目は中長期の成長に向けた取り組みです。寺岡さんの営業本部の経営の考え方の重要なポイントは、2030年販売1.8兆円を目指すために、2030年からバックキャストして”「儲かるロジック」×「狙う業界×強い商品」”で事業に貢献するとのこと。「儲かるロジック」というのは、言い換えればお客様の描く2030年に向けた進化に対して、競合の誰にも負けない貢献を果たすためのシナリオやロードマップを描き切るということと理解しました。

実際、PIDが狙う領域である車載CASE、情報通信インフラ、省人化についてターゲットカスタマーを明確にして描かれた2030年までのロードマップを見せてもらいました。ただ、ロードマップはあくまで計画。狙い通りに競合に負けない商材を、負けないスピードで実現する多くの役割を担うのはそれぞれの事業部です。お客様の中長期の目指すところを深く理解し、その変化や競合の動きを感度良く察知し、事業部の皆さんともしっかり共有し、製販一体となってスピードを上げて、狙う商売でNo.1のポジションをどんどん獲得されることを期待します。

3点目はDXの取り組みです。これについては東洋経済7/2号に、導入したCRMツールのHubSpot社の企画記事(※)として掲載されていますので、そちらもご参照ください。ただ、そこに書かれているような顧客DBの統合を通じた顧客接点の強化のみならず、例えば、パートナー代理店のWebサイトを通じてお客様のEDA(electronic design automation、電子機器、半導体など電子系の設計作業を自動化し支援するためのツール)に当社デバイス情報を直接ダウンロードする仕組みを構築することで無人でのデザインインを図る取り組みを進められています。また、グローバルの営業担当者が持っている業界・お客様の情報を一元管理してPID社全体の知見として活かす取り組みにも挑戦されています。

このようなITによる情報の一元化、見せる化、スピーディな共有化によって営業改革を進めていることは大変頼もしく感じました。しかし、同時に肝心なのはここからだと思います。見せる化が進むことで、競合に負けているところも詳らかになるはずです。そこに感度高くスピーディに対応してこそ、誰にも負けない競争力強化のスピードが得られると思うのです。

競争力強化のスピードが競合の誰にも負けなければ、今は劣後であっても必ず追いつき追い越すことができるし、逆にそのスピード自体が劣後であれば、いつまでたっても追いつけないどころか、どんどん負け組になっていきます。
一人ひとりが自主責任経営の実践を体感できるPID営業本部で、皆さん一人ひとりの力を最大限発揮して、誰にも負けない進化のスピードをつけて、狙う商売でNo.1のポジションをどんどん獲得してゆくことを期待しています。

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