パナソニック、ディーゼル排ガス浄化用触媒のサンプル出荷を開始

2010年6月24日

トピックス

パナソニックのディーゼル排ガス浄化用触媒

白金を使わずアルカリ金属化合物を使用し、ディーゼル排ガス処理装置の低コスト・省エネを実現

パナソニック エコシステムズ株式会社(http://panasonic.co.jp/pes/)は、ディーゼルエンジン排ガス中の粒子状物質(*1)を低減する新しい方式のディーゼル排ガス浄化用触媒を開発し、サンプル出荷を開始しました。ディーゼルエンジン車への規制が日米欧を中心に順次強化される中、排ガス処理装置への展開が期待されます。

この触媒は、ディーゼル排ガス浄化用として一般的に使用されている白金を使わず、アルカリ金属元素を主成分とした化合物を使用しています。また、従来の触媒よりも低い温度で同一の分解性能が得られ、同一温度においては分解速度も向上しています。これにより、本開発の触媒を搭載したディーゼルエンジン排ガス処理装置のコストダウンと省エネを実現します。

【特長】
(1)白金を使わずに粒子状物質を分解:
アルカリ金属化合物を主成分とした新しい触媒により、粒子状物質の酸化を促進。白金を使わずに粒子状物質を直接分解します。

(2)低温で粒子状物質を分解:
本開発の触媒は、従来の白金を使用した触媒と比較して、より低温(約20%低い温度)で同一の分解性能を発揮します(当社実験)。そのため、今回の触媒が反応する最適温度を維持するためのエネルギー消費量が従来の触媒より少なく、CO2排出量を抑え省エネに貢献します。

(3)ディーゼルエンジン排ガス処理装置のコストダウンに貢献:
ディーゼルエンジン排ガス処理装置は、炭化水素(HC)と一酸化炭素(CO)を除去するDOC(*2)と、粒子状物質を除去する触媒DPF(*3)から構成されています。従来の触媒の場合、二酸化窒素(NO2)の酸化作用を利用して粒子状物質を分解するため、NO2を生成するための白金がDOCで必要となります。本開発の触媒は粒子状物質を直接分解するためNO2が不要となりDOCの白金を大幅に削減、装置全体のコストダウンを実現します。


▼ディーゼル排ガス浄化用触媒の特長と詳しい説明は、
[プレスリリース]ディーゼル排ガス浄化用触媒のサンプル出荷を開始 をご覧ください。
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn100622-2/jn100622-2.html


【用語説明】
(*1) 粒子状物質
ディーゼルエンジンの排ガスに含まれる、炭素(C)を主成分とする微小な物質。黒い排ガスの主成分で、大気汚染の原因となるため、規制により除去が定められている。

(*2) DOC (Diesel Oxidation Converter)
ディーゼル排ガス処理装置を構成する部品の1つで、ディーゼルエンジンの排ガスに含まれる炭化水素(HC)と一酸化炭素(CO)を分解する役割を持つ。従来の白金による触媒DPFの場合は、さらにNO2を生成するために白金をDOCに添加する必要があった。

(*3) 触媒DPF (Diesel Particulate Filter)
ディーゼル排ガス処理装置を構成する部品の1つで、ディーゼルエンジンの排ガスに含まれる粒子状物質を除去する役割を持つ。基材に触媒をコーティングして製造する。

発表年月
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