Panasonicの底力~成長への布石~

決算レポート:2021年度1Q決算 社会変化を捉えた事業が成長を牽引

2021年8月24日

特集

写真:オンライン会見にて、CFOの梅田が2021年度1Q決算内容を説明

オンライン会見にて、CFOの梅田が2021年度1Q決算内容を説明

パナソニックは7月29日に2021年度第1四半期(1Q)の決算を発表した。前年同期と比較し増収増益の結果となった今期業績だが、重要なのはコロナ影響からの回復という側面だけではない。ポイントは、事業ポートフォリオ改革や経営体質強化に加え、パナソニックグループが取り組む「社会変化を捉えた事業活動」が、着実に成果に結びついていることだ。


期初想定を上回る堅調な業績で1Qをスタート 収益体質が確実に変化

2021年度1Q決算では、コロナ禍のマイナス影響を大きく受けた前年同期から一転して増収・大幅増益を達成。調整後営業利益率は6.7%と、1Qでは1989年度(米国会計基準)(※)以来の高水準を達成。期初想定以上の堅調な業績で、2021年度のスタートを切った。
※米国会計基準の適用年度(~2015年度)は、現在の調整後営業利益率にほぼ相当する営業利益率と比較

今期2021年度第1四半期業績と、コロナ影響前の2019年度第1四半期とを比較すると、収益体質は確実に変化している。売上高は、事業ポートフォリオ改革による非連結化影響を除くと、2019年度とほぼ同じ水準まで回復していることに対し、調整後営業利益率は3.4%改善。またセグメント別の調整後営業利益については、コロナ影響が残るコネクティッドソリューションズを除いて、いずれも19年度1Qを上回る利益水準と収益性を実現している。

「社会変化を捉えた事業活動」が伸長

またこの1Qは、全てのセグメントで増収増益を達成した。前年同期にコロナ禍でのマイナス影響を受けた事業の回復に加え、空調・空質、ホームアプライアンス、車載電池、情報通信インフラ向けなど、昨年より特に注力することを強調してきた「社会変化を捉えた事業」での伸長が、しっかりと収益を押し上げる結果に。中でも絶対額、収益性の両面で全社を牽引したのがアプライアンスとインダストリアルソリューションズだ。

アプライアンスでは、事業ポートフォリオ改革を、着実に進めてきたホームアプライアンス事業が日本と中国で増益を牽引。欧州ではヒートポンプ式温水暖房機「Air to Water」が好調に推移した。また、中国・北東アジア地域では、拡大が続く中国のEC・オンライン市場への対応を推進するとともに、原価低減などによる商品競争力強化の取り組みを着実に推進、増収増益を実現している。

インダストリアルソリューションズでは情報通信向けなどの需要拡大に加え、商品力強化に徹底して取り組んだ重点商品の販売が大きく伸びた。データ通信・PC需要の拡大に対して増産となった導電性高分子コンデンサ、高温耐久・安全制御など高信頼性を実現した蓄電システム、独自技術で軽量化・小型化やネットワーク対応などラインアップを拡大した産業用モータがその例だ。さらに、半導体事業の譲渡、液晶パネル事業の規模縮小などのポートフォリオ改革、生産性改善などの経営体質強化も増益や収益性向上に貢献した。

キャッシュ創出力に重点を置いた経営に向け着実に前進

一方、フリーキャッシュフローにおいても、コロナ影響を受けた前年同期のマイナスから大きく改善した。純利益の確保に加えて、運転資金が良化。世界的な半導体ひっ迫等を受けた、在庫増による影響もカバーし、711億円を創出している。ネット資金もプラスをキープしており今後さらに各事業の競争力強化を進め、収益性・キャッシュ創出力に力点を置いた経営を着実に進めていく。

写真:オンライン会見の様子

年間公表値を上回る水準を目指す

中期戦略における重点取り組みも着実に進捗。固定費削減と構造的赤字事業への対策を柱とした「経営体質強化」では年間目標200億円に対し1Qで150億円の増益貢献を達成した。事業ポートフォリオ改革では、Blue Yonder社の完全子会社化に向けた手続きを進め、また車載電池北米工場の新ラインの稼働などを推進。車載事業での収益改善についても、増販益により調整後営業利益は112億円、前年から400億円超の改善となった。梅田は、「19年度から3年間で経営体質強化、事業ポートフォリオ改革、車載機器の収益性改善に取り組んできた。昨年はコロナ影響があり1Qは赤字に転落したが、その後、皆で力を結集し挽回を図ってきた。それが数字で表れてくるようになった」と強調した。

今後もコロナ感染再拡大や資材の高騰・調達難など不透明要因やリスクは想定されるが、全体としてコストコントロールを強化するなど、状況に応じた対策を講じることで、1Qの好調を維持し、年間公表値を上回る水準を目指す。また今年度の事業環境面では、情報インフラや工場省人化への投資需要の拡大継続などはインダストリアルソリューションズを中心に追い風となる見通しだ。

今期1Q決算では、これまでの事業ポートフォリオ改革や、経営体質強化のためのさまざまな施策、そして「社会変化を捉えた事業」での取り組みが着実に成果として現れており、方向性が間違っていなかったことを示していると言えるだろう。パナソニックは、グループのあまねく事業の競争力を高めるため、2022年4月に事業会社制へと移行する。今後さらなる成長によって、「理想の社会」実現に向けた貢献を目指す。

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