創業100周年記念「クロスバリューイノベーションフォーラム」

【特別講演】CCCの増田氏が語る、これからのライフスタイル提案

2018年11月26日

特集

【特別講演】CCCの増田氏が語る、これからのライフスタイル提案

1983年の創業以来、一貫して「生活提案の場」を世の中へ提供し続けているカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下、CCC)。同社の創業ヴィジョンは、「CCCは企画会社である」ということ。その「企画」とは、ライフスタイルに革命を起こすような仕組み、つまり、生活を新しくするインフラやプラットフォームを指しています。CCCの打ち出してきた「企画」とこれからについて、増田氏が語りました。

講演名:CCCが目指す生活提案の未来
日時:2018年11月2日(金) 11:00~12:00
登壇者:カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 増田 宗昭氏

増田社長の講演は、次の5つのテーマで行われました。
1つ目のテーマは「TSUTAYAの創業」です。「TSUTAYAは32坪の小さな店舗から始まったが、当初から『新しいライフスタイルを提案すること』としてビジネスプランを打ち出していった」と語る増田氏。マズローの「欲求の5段階説」を紹介し「今は5段階目の『自己実現欲求』の時代。我々は自己実現お手伝い業である。自分らしさを探せる店がTSUTAYAであり、パナソニックの『くらしアップデート業』と重なる部分がある」と述べました。「昔はプラットフォームがあればよかったが、今はそれだけではお客様が満足しない時代。我々は『くらしアップデート』を目指している人に、中身を提案できる会社になりたい」と強調しました。

写真:カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 増田 宗昭氏

2つ目のテーマは、「代官山 蔦屋書店を創ったわけ」。
2011年、CCCは代官山に大規模店舗を出店。本が売れないと言われる時代に高級住宅地に店舗を構えるという戦略が、驚きを持って迎えられました。しかし、増田社長は代官山出店の裏に、ち密なターゲット戦略があることを説明。日本全体の個人資産の7割近くを保有する60歳以上のプレミアエイジ(団塊の世代とその前後)へとターゲット拡大を狙った「マルチクラス・マルチクラスター戦略」に言及し、「我々はプレミアエイジの方々が残りの人生を楽しむためのライフスタイルを売る。本が売れないと言われる時代でも、オープン以来、売上はずっと伸び続けている」と語りました。

3つ目のテーマは、「生活提案と中国」。
CCCには「アートラボ」「ミュージックラボ」「カーライフラボ」など、生活提案に特化したグループ会社があり、例えば「銀座 蔦屋書店へ行けば他にはないアート体験ができる」など、コンテンツの開発と提供を積極的に推進しています。そのCCCが次に見据えたのが中国市場です。中国経済の爆発的な成長を受けて、中国の人々の「欲求の5段階」も上昇し続けており、「モノからコトへとシフトが進んでいる」と指摘。中国市場の重要性を語りました。

写真:カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 増田 宗昭氏

4つ目のテーマは、「Tカードとデータベースマーケティング」。
2003年にスタートした同社のTカードは、現在193社・約94万店舗。利用者数は約6,788万人と、日本の人口の約半数をカバーするまでになりました(2018年9月末時点)。ここから得た膨大なデータを、同社は人工知能で解析してお客様へ還元し、「次世代の自己実現のお手伝い業」へとつなげようとしています。Tカードのサービス開始当初は、同社を含めてわずか3社のみでスタートした事業がここまで発展したことについて、増田氏は「まさに"共創"の具体例である」と語りました。

そして5つ目のテーマは、「地方創生とCCCの図書館事業」です。
2013年、CCCは佐賀県の武雄市図書館の指定管理者として、運営を開始しました。武雄市の人口はおよそ5万人。ところが蔦屋書店やスターバックスコーヒーが館内に出店する武雄市図書館への来館者は、オープン以来の5年間で400万人を突破しています。同図書館には外国人観光客が観光バスで多く訪れるようになり、観光客が宿泊するためのホテルが増築され、多業種の大型小売店や飲食店が次々にオープン。「図書館をつくることにより、町の環境が変わった。なぜか?それは人の動きが生まれたからだ」と語ります。その後も同社は山口県周南市、宮崎県延岡市など次々にオープンする図書館や公共複合施設の指定管理者として運営にあたっており、人口減少時代にあって、目標を上回る集客実績をあげています。

最後に、増田社長は次のように語りました。
「これからもライフスタイルを核に、お客様に喜ばれるものを提供していきたい。産業革命前、モノづくりやコトづくりは、人の手によって行われてきた。それが産業革命後は、人の頭によるものになった。そして、これからは人の心で創っていく時代となる」と述べ、「手<頭<心」というスローガンを掲げて「未来は皆さんの心の中にある」という言葉で締めくくりました。

写真:カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 増田 宗昭氏

最新情報はこちら

パナソニック創業100周年記念「クロスバリューイノベーションフォーラム2018」特設サイト https://www.panasonic.com/jp/100th/forum.html

発表年月
発表年月