創業100周年記念「クロスバリューイノベーションフォーラム」

「家電」から「KURASHI」へ。~アプライアンス社の挑戦~

2018年11月 3日

特集

「家電」から「KURASHI」へ。~アプライアンス社の挑戦~

過去100年、家電の進化とともに歩み続けてきたパナソニック。しかし、人々のくらしが成熟化し、ライフスタイルが多様化するなかで、今後どのようにお客様にお役立ちを提供するかが重要なテーマとなっています。本セッションでは、当社の本間が、パナソニックの次の100年に向けたビジョンを発信。また「共創」のパートナーである春田氏と古田氏が登壇し、現在進行中のプロジェクトを紹介しました。

講演名:「家電」から「KURASHI」へ。~次の100年に向けたアプライアンス社の挑戦~
日時:2018年11月1日(木) 14:15~15:15
登壇者:
パナソニック株式会社 専務執行役員 アプライアンス社 社長 本間 哲朗
株式会社BeeEdge 代表取締役社長 春田 真氏
千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター 所長 古田 貴之氏
「くらしアップデート」について説明する当社本間

これまでパナソニックは家事を「電化」させることで、人々のくらしにお役立ちできるよう努めてきました。しかし、現在は人々のくらし方がさまざまに変化し、豊かさの価値も多様化しています。本間は「今は、モノの進化によるイノベーションが起きづらい時代」と述べ、アプライアンス社としても多数のお客様をひとくくりで考えるのではなく、「一人ひとりのくらし」や「一つひとつの体験」を大切に考え、「くらしアップデート」を目指すと語りました。また多彩なパートナーとの「共創」による、オープンイノベーションの必要性も強調しました。

続いて春田氏と古田氏にも登壇いただき、本間からアプライアンス社の3つの挑戦が提言されました。


1つめは、「お客様一人ひとりのくらしに寄り添い続ける挑戦」。

ロボット掃除機について説明する古田氏

その具体例が、古田氏が所長を務めるfuRoとの共同開発が進むロボット掃除機です。最先端のロボティクスとAI技術を用いたロボット掃除機の開発プロジェクトでは、わずか3カ月ほどでコンセプトモデルが完成しました。そのスピード感について古田氏は「ソフトウェアとハードウェアを同時進行で進めるアジャイル型知能開発」だったと語ります。このロボット掃除機には、2017年にロボット学会で発表された「自動操縦技術」や、最新のディープラーニング技術とシンプルなセンサ設計が特長の「AI床センサ」が搭載されています。ステージ上では、古田氏によるデモンストレーションも行われました。

本間はfuRoとの共創について、「家電の世界にロボティクスを採り入れるため、欧米や中国などで共創パートナーを探し歩いたが、東京からすぐ近くの千葉に最適なパートナーがいた」と振り返り、「アジャイル型知能開発が家電製品の開発プロセスを大きく変える可能性があると確信した」と語りました。


2つめは、「お客様のくらしに新たな文化を提供し続ける挑戦」。

本間はこの挑戦を「『家電の売り切り』という従来のスタイルからの脱却。お客様と長くつながり、新しいサービスを提供し続けること」「気づいていないニーズを掘り起こし、提供しながら市場を育てること。すなわち文化を創ること」と説明。その事例の一つが、西川産業株式会社と提携する「睡眠に悩む人たちに、理想の眠りを届けるプロジェクト」です。

BeeEdgeでの取組みを説明する春田氏

さらに、「社内には有望なビジネスアイディアが存在するが、大企業では実現に時間がかかり過ぎる」という理由から、新規事業の創出促進と適切な支援を行うことを目的とした合弁企業の株式会社BeeEdgeを2018年3月に設立。その第1号案件として支援した、ミツバチプロダクツ株式会社のチョコレートドリンク事業を紹介しました。

春田氏は「これは大企業の社員がベンチャーに挑戦できる取組み」と述べ、「パナソニックが長年モノづくりを続けている強みを活かすことや、大企業にはプロセスが多いので、市場が求めるスピード感とのギャップを埋めることが大事」と語りました。

3つめは、「お客様一人ひとりのくらしから社会を変える挑戦」。

この挑戦を代表するのが、脱炭素社会に向けた水素エネルギー事業の推進です。パナソニックは2009年に「家庭用燃料電池コージェネレーションシステム」を世界で初めて商品化。さらに2021年には「純水素燃料電池」、2022年には「水素製造装置」の発売を予定しています。現在、山梨県や静岡県で実証実験が進み、2019年には草津工場で「水素ファクトリー」を実現する見込みです。

セッションの最後に、本間から「次の100年への決意」が語られました。「アプライアンス社の挑戦は今、始まったばかり。『くらしアップデート』を実現するため、これまでの家電の領域から、お客様のくらし全体へと事業へ領域を拡げていく」「2021年までに、今後開発する全家電品群で知能化する」との決意を述べ、セッションを締めくくりました。

最新情報はこちら

パナソニック創業100周年記念「クロスバリューイノベーションフォーラム2018」特設サイト https://www.panasonic.com/jp/100th/forum.html

発表年月
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