創業100周年記念「クロスバリューイノベーションフォーラム」

日本企業の復活のために「カルチャーの健全化」と「リーダーの育成」を

2018年11月 7日

特集

日本企業の復活のために「カルチャーの健全化」と「リーダーの育成」を

日本企業の国際競争力が弱まってきたと言われているなか、日本企業が抱えている課題は何か、復活のためには何が必要かについて、当社の樋口がゲスト登壇者お二人を迎え、グローバルな視点でのディスカッションを行いました。

講演名:日本企業の復活  ~次なる成長に向けた 変革へのチャレンジ~
日時:2018年10月31日(水) 9:30~10:30
登壇者:
パナソニック株式会社 コネクティッドソリューションズ社 社長 樋口 泰行
サントリーホールディングス株式会社 代表取締役社長 新浪 剛史氏
大学院大学至善館 創設者・理事長 野田 智義氏

セッションの冒頭に、次世代リーダーの育成に情熱を注ぐ野田氏から「日本企業が抱えている課題」についての問いが投げかけられました。

日本企業への懸念を語る当社樋口

樋口は日本企業を荒波にもまれる船に例え、「世界の厳しい競争状態に目を向けず、個々の業務だけに没入する体質」への懸念を語りました。新浪氏も「日本の組織はみんなで何かをやるには強いが、出る杭は打たれ、リーダーを育てる風土が根づいていない。小さな組織で育つ方が、自己判断能力が育つ」と指摘。今の日本企業には人材育成の面に大きな課題があり、既存の状況に対して挑戦する意欲に欠けがちだと訴えました。

また「リーダーとなりえる人材の育成を経営の中枢に組み込む海外企業に対して、人事主導で行う日本流では、リーダーがどうあるべきかのビジョンが欠落するという課題がある」と、経営者視点を持つ人材の育成が、競争力の底上げ・日本企業復活への重要なポイントであるとの意見で一致しました。

次の成長に向けて日本企業はどうすべきか語る新浪氏

次なる成長に向けて日本企業はどう動くべきかについて、新浪氏は、自社製品の持つ価値を強く訴える欧州企業を例にあげ、「自社製品がお客様にどれほどの価値を提供できるか、常に考え続ける力が、日本企業には乏しくなったのでは」と指摘。「良いものをつくれるポテンシャルが高い日本企業は、他社と横並びの商品をつくる発想は変えたほうがよい。真に価値があるものをつくり、その価値をしっかりと売り込める力を身につければ、さらに高い収益体質となるだろう」と訴えました。

樋口は、「木を見て森を見ない体質」の変革の必要性をあげ、世界の景色を見なければ、正しい戦略は立てられないと述べ「猛烈に進展する『デジタル・ディスラプション(創造的破壊)』から目を背け、まだ日本はいけるぞと考えていてもだめ。最前線を体感する姿勢が必要」と訴えました。また、形式を優先する日本企業的な体質から、年齢やジェンダーを超えて活躍できるカルチャーへ変わるべきだとも述べ、ダイバーシティを進めていくことで、多様なものの見方を持つことができ、それが企業の強さになると提言しました。

左から、野田氏、樋口、新浪氏

新浪氏は、スピード感を意味する「アジリティ」という言葉を紹介し、過去の経験を活かして改善と向上を目指した時代は終わり、いかにスピーディに走れるかが問われる時代だと述べました。社員の迅速な行動を促す経営思想として、サントリー創業の志「やってみなはれ」をあげながら、失敗を許容できる経営を目指すことも大切だと強調。また開高健氏の言葉「悠々として急げ」にも感銘を受けているとして、急いでいるときにも「考える余裕を持つ」ことが大切だと語りました。経営は「サイエンスでなくアートである」「何のために事業をするかの哲学を、従業員全員に伝えることが経営者の重要な役割だ」と述べました。

新浪氏はパナソニックに対し、「今よりさらに、"あってよかった"と世界から言われる企業になってほしい。社会にどんな価値を提供しているかを、より分かりやすく発信する必要がある」とエールを送りました。

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パナソニック創業100周年記念「クロスバリューイノベーションフォーラム2018」特設サイト https://www.panasonic.com/jp/100th/forum.html

発表年月
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