創業100周年記念「クロスバリューイノベーションフォーラム」

日本企業がSDGsでチャンスをつかみイノベーションを生み出すには

2018年11月 1日

特集

日本企業がSDGsでチャンスをつかみイノベーションを生み出すには
日本企業によるSDGsへの取組みについての検討を行うリーダーズセッションを開催。SDGsとは2015年の国連で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された国際目標のことで、17のゴール、169のターゲットで構成され、「地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)」ことを誓ったものです。
講演名:日本企業によるSDGsへの取り組み~SDGsでチャンスをつかみイノベーションを生み出す~
日時:2018年10月30日(火) 16:30~17:50
登壇者:
UNDPイノベーション 担当上級顧問 Japan Innovation Network 専務理事 西口 尚宏氏
住友化学株式会社 取締役 専務執行役員 新沼 宏氏
CSOネットワーク 事務局長・理事 黒田 かをり氏
日経BP社 日経ESG編集部 エディター 半澤 智氏
パナソニック株式会社 ブランドコミュニケーション本部 CSR・社会文化部 福田 里香

UNDP(国連開発計画)の顧問も務め、日本のSDGsに詳しい西口氏は、SDGsの本質を語っていく中で、日本企業がSDGsに対して"勘違い"している点が多いと指摘。SDGsを単なる環境問題やCSR用のキャッチフレーズとして捉えるのではなく、測定可能であり「必達」するべき数値目標であると理解する必要があること、そのために企業はビジネスとしてSDGsを成り立たせる方策を見つけ、やりぬく意志を持つことが重要だと強調しました。

写真:西口氏、新沼氏、黒田氏、福田氏

市民活動の立場でSDGsに関わってきた黒田氏は、「誰一人SDGsの取組みから取り残さない」をSDGsの理念と特徴としてあげ、実行するためには変革とイノベーションが不可欠と解説。SDGsは政府・自治体、市民、学校、企業など、もはやセクターを超えた共通言語になっていると指摘しました。企業と市民活動がパートナーシップを結んでいくことで、企業にとっても大きなビジネスチャンスにつながると語りました。

「第1回ジャパンSDGsアワード」を受賞した住友化学の新沼氏は、同社の経営理念の考え方のひとつである「自利利他」とSDGsの理念の親和性、さらには同社が過去経験した公害問題を乗り越えたDNAが新しいイノベーションを生みだし、現在のSDGs活動を支えていると説明。実行には時間をかけ、経営理念とSDGs理念のミックスによる化学反応が必要だと指摘しました。

当社の福田はパナソニックの取組みを紹介。約90年前、創業者・松下幸之助が策定した松下電器(当時)の綱領「産業人たるの本分に徹し 社会生活の改善と向上を図り 世界文化の進展に寄与せんことを期す」は、はからずも現在の当社のブランドスローガン「A Better Life, A Better World」と通底するだけでなく、SDGsの理念にも沿うものであると説明しました。

また、現在当社の4つのカンパニーが推進する事業領域、イノベーションが、すでにSDGsの17ゴールのうち10におよぶことを紹介。代表的な例として、当社の工場跡地を開発した「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」で実施している5つのサービスで、8つのSDGsへの貢献を目指している旨を報告しました。

写真:ソーラーランタンを持つ福田氏

さらに世界の無電化地域に対し、日中に太陽電池で発電したエネルギーを充電池に蓄電し、夜間の灯りなどの電源として活用できる「ソーラーランタン」を贈ることで、社会構造そのものに変革をおよぼし貧困をも解消する可能性、それによる新しい市場創造の可能性を示唆。SDGs活動が、かつて創業者・松下幸之助が提唱した企業の社会的使命にも合致すると述べました。

今回のセッションを通じ、SDGsが大きなビジネスチャンスとイノベーションのチャンスであること。時間をかけても企業の中で中長期の経営戦略として取組んでいくべきものであるということを、全員が確認し合いました。

最新情報はこちら

パナソニック創業100周年記念「クロスバリューイノベーションフォーラム2018」特設サイト https://www.panasonic.com/jp/100th/forum.html

発表年月
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