パナソニックの「今」を伝える

「CO2冷媒」と「IoT・AI」採用で食品流通システムの省エネ・省力化をサポート~パナソニックのコールドチェーン

2018年2月27日

特集

「CO2冷媒」と「IoT・AI」採用で食品流通システムの省エネ・省力化をサポート~パナソニックのコールドチェーン

スーパー、コンビニ、外食店舗や運輸・物流などを支えるパナソニックの食品流通業界向けソリューション。環境に配慮した店舗づくり、また、人手不足が顕在化する現場への対応として、環境省エネおよび省力化をトータルにサポートするソリューション提案に注力している。パナソニックの冷凍冷蔵技術が実現したCO2冷媒採用のノンフロン冷凍機、およびスーパーマーケットや食品店舗などのコールドチェーンを支える遠隔データサービスについて紹介する。

オゾン破壊係数ゼロ。CO2冷媒採用ノンフロン冷凍機

脱フロン時代に注目されるCO2冷媒を採用

地球温暖化を背景に、冷凍冷蔵技術のノンフロン化の流れが世界中で加速している。1987年に採択されたモントリオール議定書で、オゾン層を破壊するおそれのある特定フロン(CFC)などの物質を先進国で1996年までに全廃、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)を2020年までに全廃することが決まった。特定フロンに代わって使われている代替フロン(ハイドロフルオロカーボン/HFC)も、オゾン層への影響はないものの、二酸化炭素(CO2)の数百倍~数万倍の温室効果があることから地球温暖化の原因になるとして、2016年に規制対象物質となり、先進国で2036年までに85%を削減することが決められた。しかし、例えば日本では、いまだ食品小売店の5~6割でHFCが使われているとみられる。

スーパーマーケットなどで使用されている主な冷媒の種類

オゾン破壊係数がゼロで、かつ地球温暖化係数の低い冷媒、それが次世代冷媒として注目されているCO2である。パナソニックは、自然冷媒の中でも不燃性で、毒性のない、このCO2を冷媒として採用したノンフロン冷凍機システムを開発。スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどに提供している。

パナソニックのCO2冷媒採用ノンフロン冷凍機システム

パナソニックのCO2冷媒採用ノンフロン冷凍機システム

2段圧縮式ロータリーコンプレッサーを搭載

パナソニックのノンフロン冷凍機の最大の特長は、その心臓部ともいえる「2段圧縮式ロータリーコンプレッサー」だ。CO2冷媒は、HFC冷媒を使用する場合に比べ、高圧圧力が約4倍大きく、低圧と高圧の圧力差は約5倍となる。そのため、強度、漏れ、摺動部の信頼性、高効率化、軽量化などさまざまな課題を解決するコンプレッサーを新たに開発した。新開発コンプレッサーでは作動圧力を高めるために、1度圧縮したCO2を、中間冷却熱交換器を通してコンプレッサー内に戻し、再度圧縮することで、CO2冷媒を扱うのに十分な作動圧力を得る。

2段圧縮式ロータリーコンプレッサー

高い省エネ効果、CO2削減効果を実証

スーパーマーケットの実績では、冷凍系統で省エネ効果25.4%、CO2削減効果71%を達成。冷蔵系統で省エネ効果16.2%、CO2削減効果65%を達成した。日本での販売実績は2017年度の見込みで累計3,100店舗。世界でも20カ国での実証実験および導入が2015年から始まっている。

2018年春、30馬力の新製品が登場

本製品のラインナップには、主にコンビニで使用される2馬力、サイドフロー10馬力、スーパーで使用される10馬力、15馬力、20馬力の5タイプがある。さらに2018年春には、30馬力のカスケードシステムの発売を予定している。
カスケードとは「つなぎ合わせる」という意味で、熱交換を行う容量アップユニットをカスケード用冷凍機に接続することで熱交換能力を1.5倍にし、通常系統との組み合わせにより過冷却度を高めるというシステムだ。新製品は運転効率も高く、HFC(R404A)と比べて約10~15%の消費電力を削減。また、大出力化により、小出力機を複数台使っていた時と比べて、系統数を減らすことができ、設置スペース・施工費用も削減できる。
早急な地球温暖化対策が求められている中、CO2排出量の大幅削減と、高い省エネ性を実現するCO2冷媒採用ノンフロン冷凍機は、大きな注目が集まる。

パナソニックのノンフロン冷凍機のラインナップ

CO2冷媒採用ノンフロン冷凍機 30馬力 カスケードシステム 概念図

CO2冷媒採用ノンフロン冷凍機 30馬力 カスケードシステム

高品質な店舗運営をバックアップする
遠隔データサービスS-Cubo(エスクーボ)

店舗の設備をクラウドで管理

パナソニックは、スーパーマーケットや食品店舗に対し、冷蔵冷凍や空調、照明などの設備に関するサポートを行う「遠隔データサービスS-Cubo(エスクーボ)」の提供により、環境省エネ・省力化の実現に貢献する。
例えば、フロン排出抑制法への対応、店舗の設備管理・メンテナンス、省エネ、店舗開発といった事業者が持つさまざまな悩みを、各店舗設備の遠隔管理により解決する。現在、日本国内で15,000店舗に採用されている。

エスクーボ 遠隔監視センターの様子

日本全国の契約店舗の設備を監視するS-Cubo遠隔監視センター

エスクーボは次の3つのクラウドサービスで構成している。
(1)温度と電力の見える化ツールとして2009年から提供を開始している「遠隔運用サービス"ERMOS(エレモス)"」。
(2)機器の異常発生時などに機器の運転データを分析し、問題箇所を早期に発見する「遠隔保守サービス"プロメンテツール"」。
(3)多種多様な設備機器の情報をインターネット上で一元管理し、いつでも簡単に閲覧が可能な「遠隔管理サービス"設備台帳システム"」
これら複数のサービスを融合することで、エネルギー管理、温度品質管理、設備管理、保守管理のための統合的なデータを遠隔で提供していく。

エスクーボ 遠隔監視センター 概念図

AI活用でお客様価値の提供のさらなる進化を

また、冷凍冷蔵ショーケースや業務用冷蔵庫などの導入からメンテナンス、省エネ運用までをサポートするサービス「エスクーボシーズ」を2017年4月から提供開始した。クラウドに収集されたビッグデータを解析し、機器の異常の早期発見やエネルギー使用の問題分析、機器の運転連携による省エネ化のサービスなどを提供する。

パナソニックは2017年、データ解析会社である米国アリモ社を買収。同社が持つ技術を駆使して、コールドチェーンにおける業務用機器のデータを解析・活用するサービスを拡充。AIの活用によって、今後は設備の故障予知や空調などを含めた店舗の統合エネルギー管理など、さらに先進的なサービスを提供していくことを計画している。

スーパーマーケット・トレードショー2018で提案
~現場の目前課題対応策と近未来の店舗づくり~

幕張メッセで2018年2月14日(水)から16日(金)に開催された「スーパーマーケット・トレードショー2018」では、パナソニックは「未来へつなぐSHOW & 省リューション」がテーマ。今回紹介した省エネ、省力化につながる技術やサービスを含め、食品流通事業を支える幅広いソリューション、パナソニックの総合力を生かした近未来を見据えた店舗づくりへの提案を展示。110コマという最大規模のブースに、スーパーマーケットなど店舗関係者を中心とする多くの来場者が訪れた。

「スーパーマーケット・トレードショー2018」パナソニックブース

最大規模の出展ブース

「スーパーマーケット・トレードショー2018」パナソニックブース 省エネ・省力化 提案コーナー

省エネ・省力化をキーワードに提案するコーナー

「スーパーマーケット・トレードショー2018」パナソニックブース 「グローサラント」提案コーナー

店舗で扱う食材をその場で調理し、店内で楽しめる、新しい売り場の形「グローサラント」のソリューション提案も

「スーパーマーケット・トレードショー2018」パナソニックブース 「カスケードシステム」提案コーナー

CO2冷媒ノンフロン冷凍機をつなぎあわせることで、冷凍効果の拡大とともに、省エネ性をアップするカスケードシステムを提案

「スーパーマーケット・トレードショー2018」パナソニックブース メインステージ

メインステージでは遠隔データサービスの仕組みについて説明が行われた

発表年月
発表年月