プレスリリース

2012年5月17日

パナソニック エコシステムズ株式会社

帯電微粒子水(※1)を用いた空気浄化技術が
犬の肌・被毛を健康な状態に保つ効果があることを実証

パナソニック エコシステムズ株式会社は、国立大学法人 東京農工大学 農学部 獣医内科学教室 岩崎利郎教授と共同で、水に高電圧を加えることで生成されるナノサイズの帯電微粒子水を用いた空気浄化技術が、犬の肌・被毛を健康な状態に保つ効果があることを実証しました。

ペットブームと呼ばれる昨今、34.2%(※2)の方が家庭でペットを飼育しており、そのうちの約72%(※3)は室内にて飼育されているという調査結果があります。また、人と同様、ハウスダストなどのアレルゲンによりアレルギー症状を引き起すペットもいることから、犬の疾患では、「アレルギー性/アトピー性皮膚炎」などの「皮膚疾患」が約4割で最も多いというアンケート結果があります(※4)

今回、帯電微粒子水を用いた空気浄化技術が犬の肌・被毛へ及ぼす影響を評価するため、肌トラブルを抱えるペットとして、アトピー性皮膚炎と診断された犬を飼育している一般家庭の協力を得て、家屋内で犬が生活する主な部屋にて4週間の連用試験を行いました。
効果の評価は、東京農工大学 岩崎利郎教授との共同研究により、獣医師が皮膚炎症状を評価する臨床スコア(※5)であるCADESI(Canine Atopic Dermatitis Extent and Severity Index)スコア(※6)に準じた方法で評価を行い、試験の前・後で、臨床スコアが低減することを確認しました。このことから、帯電微粒子水を用いた空気浄化技術が犬の肌・被毛を健康な状態に保つ効果があることを実証しました。

なお、今回の研究成果は2012年9月28日〜30日にホテルニューオータニで開催される、第14回 日本臨床獣医学フォーラム年次大会2012にて発表する予定です。

■評価協力先
・アトピー性皮膚炎と診断された犬を飼育している一般家庭、5件
・臨床スコア評価:国立大学法人 東京農工大学 農学部 獣医内科学教室
■評価方法
犬を飼育している家屋内において、帯電微粒子水を用いた空気浄化装置を運転、運転前と4週間運転後とで、臨床スコアを比較。
■評価結果
4週間運転後に臨床スコアが低下。
  1. ※1: 水に包まれた電荷を帯びた微粒子イオン http://panasonic.co.jp/company/r-and-d/technology/nanoe/index.html
  2. ※2: 内閣府世論調査 ペット飼育の有無 http://www8.cao.go.jp/survey/h22/h22-doubutu/zh/z03.html (2012/04/23)
  3. ※3: 富士経済 ペット関連市場の調査を実施 https://www.fuji-keizai.co.jp/market/11036.html (2012/04/23)
  4. ※4: ペット総研アンケート調査 http://www.pet-soken.jp/result/blog.cgi/permalink/20110328000000 (2012/04/23)
  5. ※5: 皮膚炎の重症度を、身体27カ所における4症状について、 症状なし(0ポイント)から重症(5ポイント)で評価したもの。スコアが大きいほど皮膚炎症状が重いことを示す。
  6. ※6: Olivry T, Marsella R, Iwasaki T. Validation of CADESI-3, a severity scale for clinical trials enrolling dogs with atopic dermatitis. Vet Dermatol 2007 18: 78-86.

■評価内容の詳細

1.帯電微粒子水を用いた空気浄化技術による4週間の連用試験

犬を飼育している家屋内での4週間の連用試験により、肌や被毛などの臨床スコアが低下。

●評価対象: アトピー性皮膚炎と診断された犬、5頭
●評価装置: 帯電微粒子水を用いた空気浄化装置(帯電微粒子水発生デバイス、集塵フィルターデバイス、脱臭フィルターデバイス 搭載)

●評価方法:
・試験空間:犬を飼育している家屋内で、犬が生活する主な部屋
・動作方法:試験空間に評価装置を1台設置し、4週間運転
・評価項目:評価装置運転前、4週目に、獣医師が皮膚炎症状の臨床スコアを評価

●評価結果
・評価装置を使用した4週目では使用前に比べ、評価した全ての犬5頭において臨床スコアが低下した。

2.帯電微粒子水による犬の肌・被毛への影響評価試験

帯電微粒子水発生装置を、室内飼育されている健常犬に対して、約1 mの距離から1時間運転することにより、大腿部およびそけい部の経皮水分蒸散量(TEWL)(※7)が低下し、光沢度(※8)が上昇した。

●評価対象: 健常犬(ビーグル)、5頭
●評価装置: 帯電微粒子水発生装置

●評価方法:
・動作方法:評価装置を犬の方向に向け、約1 mの距離から1時間運転
・評価項目:被毛に覆われている大腿部、および被毛の少ないそけい部の経皮水分蒸散量(TEWL)と光沢度を、評価装置動作前と動作後に測定

●評価結果
・大腿部の経皮水分蒸散量(TEWL)が有意に低下し、光沢度も有意に上昇した。

  1. ※7: 生理的に体内から体外へ角層や被毛を通過して蒸散する水分量を一定面積値で換算し数値化した物であり、人医・獣医学領域で肌・被毛のバリア機能を客観的に評価する方法として使われている。(単位:g/h・m2
    (TEWL: transepidermal water loss)
  2. ※8: 光沢度は測定部位へ発色光源を照射し、その光に対する反射強度で測定するものであり、被毛や肌のつやを客観的に評価するために一般的に用いられている。Grossymeter GL 200 (CK electronic) を用いて測定した。
    (単位:G.U: Glossymeter Units)

■東京農工大学 岩崎教授のコメント

帯電微粒子水が犬の肌および被毛に付着し、表面をコーティングすることにより、角層および被毛から水分が蒸発するのを防ぐので、TEWLが低下した可能性が考えられます。その結果、犬の肌および被毛のバリア機能に影響を及ぼす可能性が示唆され、犬の肌・被毛を健康な状態に保つことが期待できます。

■東京農工大学 岩崎教授の経歴

岩崎 利郎(いわさき としろう):国立大学法人 東京農工大学 農学部 獣医内科学教室 教授

・略歴
東京農工大学農学部獣医学科卒業 神戸市平尾獣医科勤務 スタンフォード大学医学部皮膚科 ポストドクトラルフェロー ノースウェスタン大学医学部皮膚科助教授 岐阜大学農学部付属家畜病院助教授 同 教授を経て、1999年より現職。

・所属学会
世界獣医皮膚科連盟、動物用抗菌剤研究会、動物臨床医学会、日本獣医学会、Asian College of Veterinary Dermatology、日本研究皮膚科学会、日本皮膚科学会、日本獣医内科学アカデミー、Asian Society of Veterinary Dermatology、日本獣医皮膚科学会、American Academy of Veterinary Dermatology

以上