プレスリリース

2008年7月16日

45nmプロセスで通信・アプリ機能を1チップに統合

携帯電話用ユニフィエ システムLSI (UniPhier®※14MBB+)を開発

2008年7月下旬よりサンプル出荷開始


携帯電話用UniPhier(R)(ユニフィエ)システムLSI(UniPhier(R)4MBB+)(データ容量:149KB)

【要旨】

松下電器産業(株)は、デジタル家電統合プラットフォームUniPhier®(ユニフィエ)[1]のアーキテクチャにより、通信機能とアプリケーション機能とを低消費電力化技術と45ナノメートル(以下、nm)プロセスで1チップに統合した携帯電話用UniPhier®システムLSI(UniPhier®4MBB+:ユニフィエ ヨンエムビービー プラス=愛称、品番:MN2CS0038)を開発し、2008年7月下旬よりサンプル出荷を開始します。

【効果】

本製品を使用することにより、国内外で用いることが可能な多方式対応の通信機能と、高性能・高品質な「グラフィックス描画」、「ワンセグ視聴」、「AVコンテンツ再生」などのアプリケーション機能を1チップで実現でき、携帯機器の小型化や低消費電力化に寄与します。

【特長】

本製品は以下の特長を有しております。(*:当社従来比)

  1. W-CDMA/HSDPA7.2Mbps、GSM/GPRS[2]」へ対応できる通信機能と、アプリケーション機能とを、45nm低消費電力プロセスで1チップに統合することにより、携帯機器での消費電力を約25%削減*可能
  2. CPU高速化と、専用の表示処理用エンジン搭載により、「ワンセグ[3]視聴での高画質映像」、「AVコンテンツ再生の長時間化」、「ゲーム機に匹敵するグラフィックス描画性能」など、高品質・高性能なAV再生を実現可能
  3. 通信処理とアプリケーション処理でそれぞれ必要な外付け大容量メモリを共有化し、使用メモリ数を半減*することにより、携帯機器の小型化を実現可能

【内容】

本製品は以下の技術によって実現しました。

  1. 45nm低消費電力プロセス技術と、通信とアプリケーションそれぞれの信号処理動作を細部にわたり電力抑制制御する低消費電力化技術
  2. グラフィックス描画用および、表示処理用などの専用エンジン群と、高速CPUからなる、当社独自の高性能AVメディア処理[4]技術
  3. メモリアクセスの最適なスケジューリングにより、通信処理とアプリケーション処理で使用するメモリ空間を共有する、当社独自のユニファイド メモリアーキテクチャ技術

【従来例】

従来は通信処理とアプリケーション処理にはそれぞれ専用LSIが必要でした。通信機能には、更なる高速化と国内外で使用可能な機能の搭載が要求されています。アプリケーション機能には、更なる高品質描画やワンセグ視聴の長時間化等、高品質・高性能化が求められています。また、携帯電話機器の省実装面積化や低消費電力化も求められています。

【実用化】

サンプル出荷開始 : 2008年7月下旬 サンプル価格 : (数量応談)

【備考】

デジタル・ベースバンド技術はアドコアテック株式会社※2より導入しています。

※1 UniPhierは、松下電器産業株式会社の登録商標です。
※2 アドコアテック株式会社は、日本電気株式会社、NECエレクトロニクス株式会社、松下電器産業株式会社、パナソニック モバイルコミュニケーションズ株式会社、テキサス・インスツルメンツが2006年8月に設立した、第3世代以降の携帯電話の「通信プラットフォーム」の開発・設計・技術ライセンスを行う合弁会社です。

【照会先】

半導体社  企画グループ  広報チーム  中小路  陽紀   TEL:075-951-8151
                          E-mail:  semiconpress@ml.jp.panasonic.com

【特長の説明】(*:当社従来比)

  1. 「W-CDMA/HSDPA7.2Mbps、GSM/GPRS」へ対応できる通信機能と、アプリケーション機能とを、45nm低消費電力プロセスで1チップに統合することにより、携帯機器での消費電力を約25%削減*可能
    W-CDMA/HSDPA、GSM/GPRSのデジタル・ベースバンド技術と当社が培ったモバイルAV技術を45nmプロセス技術で統合することにより、従来比約40%**の小面積化を実現しました。さらに、プロセス微細化による低消費電力化に加え、各種低消費電力技術の導入により、ワンセグ視聴時間と各種オーディオ再生時間でUniPhier®※1 4M(2007年11月8日発表)比、約25%*の長時間化を実現しました。
    なお、デジタル・ベースバンド技術はアドコアテック株式会社※2より導入しています。
    **当社調べ
  2. CPU高速化と、専用の表示処理用エンジン搭載により、「ワンセグ視聴での高画質映像」、「AVコンテンツ再生の長時間化」、「ゲーム機に匹敵するグラフィックス描画性能」など、高品質・高性能なAV再生を実現可能
    当社が培った高画質化技術をモバイル向けに最適化し、各種動画コンテンツの画質補正を低消費電力で実現。携帯機器でも美しい映像表現が可能です。また、独自のグラフィックス技術で2D/3Dグラフィックスの標準規格OpenGL ES 1.1に対応し、既存ゲームコンテンツの移植も容易です。
  3. 通信処理とアプリケーション処理でそれぞれ必要な外付け大容量メモリを共有化し、使用メモリ数を半減*することにより、携帯機器の小型化を実現可能
    高機能携帯電話システムでは通信処理とアプリケーション処理でそれぞれ別々に大容量メモリが必要でした。本LSIでは当社独自のユニファイド メモリアーキテクチャを採用する事により、通信処理とアプリケーション処理で使用する大容量メモリを共有化することが可能であり、外付けメモリ数を半減できます。

【内容の説明】

  1. 45nm低消費電力プロセス技術と、通信とアプリケーションそれぞれの信号処理動作を細部にわたり電力抑制制御する低消費電力化技術
    約 2億8000万個のトランジスタを1チップに集積するシステムLSI設計技術と45nmプロセス微細化半導体プロセス技術で実現しました。
    高集積化と共に、アプリケーションと通信の動作周波数制御に加え、最適な閾値電圧制御と、動作・非動作時に応じた電源制御機構を採用し、徹底した低消費電力化を実現しました。
  2. グラフィックス描画用および、表示処理用などの専用エンジン群と、高速CPUからなる、当社独自の高性能AVメディア処理技術
    アプリケーションCPUの動作周波数をUniPhier®4Mに比べて約1.7倍に高速化しました。また、より緻密な制御と最適バス構成・広帯域メモリ制御を実現し、専用描画エンジンと各機能ブロック(UniPhier®プロセッサ、ストリームI/O、AV I/O、メモリ制御)との連携により、2D/3D描画の性能を向上させました。
  3. メモリアクセスの最適なスケジューリングにより、通信処理とアプリケーション処理で使用するメモリ空間を共有する、当社独自のユニファイド メモリアーキテクチャ技術
    携帯電話システム分析を緻密に行い、通信処理とアプリケーション処理のメモリアクセスを最適にスケジューリングする、ユニファイド メモリアーキテクチャ技術を実現することで、通信とアプリケーションの統合メモリ空間制御を実現し、携帯電話システムの外付けメモリ数を当社従来比で半減させることを可能としています。

【暫定仕様】

品番 MN2CS0038
機能 32ビットCPUコア ARMコア
動作周波数: 500MHz
キャッシュメモリ:
命令キャッシュ:32Kバイト、データキャッシュ: 32Kバイト
メディアプロセッサ 命令並列プロセッサ(IPP)×2
動作周波数: 200MHz
ビデオデコード MPEG-4、MPEG-4 AVC/H.264、JPEG、VC-1
ビデオエンコード MPEG-4、MPEG-4 AVC/H.264、JPEG
MIDI音源 最大同時発音数 128和音以上
3D音響処理エンジン
グラフィックス機能 2D/3Dグラフィックスエンジン UniPhier®※1 ReCS搭載
画面表示機能 表示エンジン UniPhier® Frago搭載
ワンセグ視聴 ワンセグ用トランスポートストリームデコーダ
通信機能 W-CDMA/HSDPA(7.2Mbps)、GSM/GPRS
周辺機能 SDカードI/F、シリアルI/F、I2C I/F、USB I/F、
汎用ポート、TV出力 I/F(NTSC/PALエンコーダ)、
キースキャン、カメラ入力、LCD出力、IrDAなど
外部メモリ モバイルDDR-SDRAM対応SDRAM I/F搭載
集積素子数 約 2億8000万 トランジスタ
電源電圧 1.8V (I/O) / 1.2V (内部)
パッケージ 563ピン PoP[5]対応PCSP[6] (14mm角)

【用語の説明】

[1] デジタル家電統合プラットフォームUniPhier®(ユニフィエ)
2004年9月に当社が発表した種々のデジタル家電(ホームAV用/パーソナルAV用/携帯電話用/カーAV用)を横断的に統合する開発プラットフォームのことです。
[2] 「W-CDMA/HSDPA、GSM/GPRS」方式
通信規格団体である3GPPが定めている移動体通信方式です。
[3] ワンセグ
日本国内における地上デジタル放送の1チャンネルあたりの帯域を13セグメントに分けた内の1セグメントを利用して提供される携帯・移動体向け放送サービスのことです。送出する映像はQVGA(320×240画素)となります。
[4] メディア処理
家庭用マルチメディア機器の基本機能であるAV、グラフィックス信号処理のことです。
[5] PoP(Package on Package)
上面にパッケージを搭載したパッケージの名称です。
[6] PCSP(Plastic Chip Size Package)
パッケージ名称の一つです。

※ 記載された会社名およびロゴ、製品名などは該当する各社の商標または登録商標です。

以上