プレスリリース

2008年5月21日

ブルーレイディスクの最新規格※1に対応

世界初※2、ブルーレイディスクプレーヤー用1チップ信号処理LSIを開発

2008年 6月よりサンプル出荷開始


世界初、ブルーレイディスクプレーヤー用1チップ信号処理LSI(データ容量:103KB)

【要旨】

松下電器産業(株)は、ブルーレイディスク(BD)の最新規格※1に対応し、ディスクから信号を読み出すフロントエンド部[1]と、AVデータに変換するバックエンド部[2]を統合した、BDプレーヤー専用の1チップ信号処理LSI(品番:MN2WS006)を世界で初めて開発し、2008年 6月よりサンプル出荷を開始します。

【効果】

本製品を使用することにより、ブルーレイディスクの最新規格※1に対応したBDプレーヤーを小型かつ低消費電力で実現できます。

【特長】

本製品は以下の特長を有しております。

  1. ブルーレイディスクの最新規格※1を完全にサポートし、映像の2画面同時再生や高品位音声再生、ネットワーク対応等の機能を1チップで実現
  2. 最先端微細プロセスの採用による信号処理部の1チップ化により、実装面積を当社従来比約50%削減、消費電力を当社従来比約25%削減可能
  3. 当社独自の新世代UniPhier®※3(ユニフィエ)プラットフォームの活用により、ソフトウェアの機能向上に短期間かつ高品質で対応可能

【内容】

本製品は以下の技術によって実現しました。

  1. BD、DVD、CDの各メディア、MPEG-4 AVC/H.264[3]VC-1[4]等の各種映像再生、ロスレスコーデック[5]に対応した高品位音声再生、および、HD映像を含む2画面同時再生を可能にする、マルチ規格AVデコード技術と、3次元/曲面描画にも対応した高機能・高速グラフィックスエンジン技術
  2. 45ナノメートル プロセスの採用によりLSIを1チップ化するとともに、外付けメモリ数と合わせ、当社従来比で主要半導体を約45%削減する、メモリ統合化技術
  3. BDレコーダーからソフトウェア資産を約75%活用し、機能向上部分に集中開発することにより、トータルの開発効率を当社従来比約3倍にする、新世代UniPhier®※3プラットフォーム技術

【従来例】

従来のBD向けLSIでBDプレーヤーを構成するためには、フロントエンド部のLSI、バックエンド部のLSIが必要であり、さらに外付けメモリ7個が必要でした。今後、BD市場は急速に立ち上がることが予想されるため、高機能化とボリュームゾーン対応を実現するためには、信号処理部の統合化が求められていました。

【実用化】

サンプル出荷開始 : 2008年 6月 サンプル価格 :(数量応談)

※1 BD-ROM規格バージョン2プロファイル2をさします。
※2 2008年5月21日現在、当社調べ。
※3 UniPhier は、松下電器産業株式会社の登録商標です。

【照会先】

半導体社  企画グループ  広報チーム     中小路  陽紀  TEL:075-951-8151
                          E-mail:  semiconpress@ml.jp.panasonic.com

【特長の説明】

  1. ブルーレイディスクの最新規格※1を完全にサポートし、映像の2画面同時再生や高品位音声再生、ネットワーク対応等の機能を1チップで実現
    BDプレーヤーで必要となるMPEG-4 AVC/H.264、VC-1、MPEG-2等の複数の画像符号化規格を2画面同時に処理できるAVデコーダを搭載することで最新規格※1への対応が可能です。さらに今後、HDビデオコンテンツ(DivX® Certified - HD 1080p profile※4等)に対応していく予定です。また、DTS®-HD Master Audio※5、Dolby® TrueHD※6等の高品位音声再生に対応しています。
  2. 最先端微細プロセスの採用による信号処理部の1チップ化により、実装面積を当社従来比約50%削減、消費電力を当社従来比約25%削減可能
    ディスクから信号を読み出すフロントエンド部と、マルチ規格対応AVデコーダ、グラフィックスエンジン、マルチ構成CPU、イーサネットコントローラ、USB回路等を1チップに集積しています。これにより、システムコストを低減すると共に、基板の実装面積を大幅に削減することができます。
    また、1チップ化により、システムの低消費電力化に貢献することができます。
  3. 当社独自の新世代UniPhier®※3(ユニフィエ)プラットフォームの活用により、ソフトウェアの機能向上に短期間かつ高品質で対応可能
    当社独自のデジタル家電統合プラットフォーム新世代UniPhier®※3を活用することにより、既に開発済みのBD再生に関わるハードウェアおよびソフトウェアを最大限活用しました。今回、BDプレーヤーに特化したアプリケーションソフトウェアの機能向上に対して、短期間に、かつ、高品質に開発することができました。

【内容の説明】

  1. BD、DVD、CDの各メディア、MPEG-4 AVC/H.264やVC-1等の各種映像再生、ロスレスコーデックに対応した高品位音声再生、および、HD映像を含む2画面同時再生を可能にする、マルチ規格AVデコード技術と、3次元/曲面描画にも対応した高機能・高速グラフィックスエンジン技術
    MPEG-4 AVC/H.264、VC-1、MPEG-2をはじめ、デジタル家電分野で必要とされる複数の画像符号化規格に対応し、フルハイビジョン画像を含む2画面同時デコード処理が可能となります。また、フロントエンド部は独自のPRML[6]信号処理技術により、BD、DVD、CDの各メディアの高性能な再生性能を実現しました。
    マルチ規格AVデコード技術に加え、独自の3Dグラフィックスエンジンを搭載し高精細なユーザーインターフェースやBDディスク搭載のJavaアプリケーションをCPUと処理分担して実行します。
  2. 45ナノメートル プロセスの採用によりLSIを1チップ化するとともに、外付けメモリ数と合わせ、当社従来比で主要半導体を約45%削減する、メモリ統合化技術
    従来フロントエンド処理LSIとAV処理(バックエンド処理)LSIが別々に持っていたデータ処理用のメモリおよびプログラム格納用のメモリを各々1箇所にまとめて共通にできるシステム構成を新規に開発しました。また、BDプレーヤー用に最適化を図り、各メディアに対する再生倍速を必要最低限に抑えることや、AV処理回路を最適化することで合理化を行いました。
    これらの新規技術を用いて45ナノメートル量産プロセスを採用して1チップ化することにより小型・低消費電力を実現しました。
  3. BDレコーダーからソフトウェア資産を約75%活用し、機能向上部分に集中開発することにより、トータルの開発効率を当社従来比約3倍にする、新世代UniPhier®※3プラットフォーム技術
    新世代UniPhier®※3プラットフォームにはHDビデオコンテンツのマルチチャネルデコード技術、高精彩なユーザーインターフェースを実現するグラフィックス技術、HDワールドを実現するネットワーク技術等、次世代に必要となる技術要素を搭載しています。そのプラットフォーム上で最新規格※1に対応するBDプレーヤーを実現する技術開発が可能となり、今回はその資産を活用することにより高効率LSI開発および高効率ソフトウェア開発を実現しました。

【暫定仕様】

品番 MN2WS006
フロントエンド機能 対応メディア BD-ROM、BD-R/-RE、DVD-Multi、+R、+RW、CDにおける
全ての光ディスクメディアの再生
デジタル
リードチャネル
機能
データPLL内蔵、PRML信号処理機能
周辺回路 16ビットタイマ2本×4、8ビットタイマ2本、シリアル3系統 等
バックエンド機能 CPU AM34-SMP(32bit対称型マルチプロセッサ) 2CPU構成
動作周波数:350MHz、 MMU、FPU搭載
キャッシュメモリ(1CPU当たり): 命令キャッシュ: 16Kバイト
データキャッシュ: 16Kバイト
ビデオデコード MPEG-1、MPEG-2 (MP@HL)、
MPEG-4 AVC/H.264 High Profile/Main Profile、VC-1 Advanced Profile、
PNG、GIF、JPEG Baseline
オーディオデコード MPEG-1,2 Layer2、MPEG-2AAC、DTS®※5、DTS®-HD※5
Linear PCM(DVD/BD)、
Dolby® Digital※6、Dolby® Digital Plus※6、Dolby® TrueHD※6
グラフィックス機能 2D/3Dグラフィックス
ストリーム制御 暗復号/認証/著作権保護処理
メディア復号(CSS、CPRM、CPPM、BD CPS、AACS/BD+ 等)
周辺機能 メディア/ネットワークI/F
Parallel ATA×1、SD-Card×1、USB(HS)×1、Ethernet MAC
その他
デジタルビデオ/オーディオ出力、Video DAC 等
外部メモリ 64bit DDR2-SDRAM DDR2-800に対応、最大4Gbit
動作周波数 350MHz (Max)
電源電圧 3.3V (I/O) / 1.8V (DDR2) / 1.2V (内部)
パッケージ 773ピン BGA
※4 「DivX」は、DivX, Inc.の登録商標です。
※5 「DTS」は、DTS, Inc.の登録商標です。
※6 「Dolby」は、ドルビーラボラトリーズの登録商標です。

【用語の説明】

[1] フロントエンド部
光ディスク装置では一般に、サーボ制御、レーザ制御、データ読み出し、復調、エラー訂正など、デジタル再生装置として働かせるために必要な回路ブロックをフロントエンドと呼んでいます。
[2] バックエンド部
光ディスク装置では一般に、フロントエンドからの再生信号を映像信号、音声信号に変換する等、用途に応じて処理する回路ブロックをバックエンドと呼んでいます。
[3] MPEG-4 AVC/H.264
2003年5月にITU(国際電気通信連合)によって勧告された、動画データの圧縮符号化方式に対する標準規格の一つです。従来広く用いられてきたMPEG-2と比較し、同程度の画質の場合、概ね1/2〜1/3の符号量で圧縮符号化が可能です。
[4] VC-1
SMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers)により規格化された画像データ圧縮規格で、ブルーレイディスク規格にも採用されています。
[5] ロスレスコーデック
可逆可能な圧縮方式のことで、データの損失がなく圧縮が可能です。
[6] PRML(Partial Response Maximum Likelihood)
再生信号処理方式の一種。光ピックアップで読み取った再生信号には様々なノイズや歪みが含まれますが、この信号から的確にデータを読み取るための処理技術で、PRおよびMLという二つの技術から成り立っています。PRとは、再生信号が直前の信号の影響をうける(符号間干渉)メディアの特性を考慮して元の波形を再生する技術、MLとは、記録信号の特徴に基づき再生信号から最も確からしい(確率の高い)データを読み取る技術です。

以上