プレスリリース

2008年3月18日

AVソフトコーデックシリーズ MediaArtist®に新たなラインナップ

組込機器用MPEG-4 AVC/H.264デコーダのライセンスを開始

高い互換性で広い用途に活用可能


品名 組込用デコーダミドルウェア
愛称 MediaArtist®(メディアアーティスト)
品番 PS-MPHDME (MPEG-4 AVC/H.264デコーダ)
ライセンス開始日 2008年3月18日

 松下電器産業株式会社 パナソニック システムソリューションズ社(代表者 遠山 敬史)は、AVソフトコーデックシリーズ「MediaArtist®」に新たに機器組込用ラインナップとしてMPEG-4 AVC/H.264(※1)デコーダ(※2)を追加し、企業向けライセンスを2008年3月18日より開始します。

 本ソフトデコーダは、2007年より発売を開始して以来、各種納入実績のあるMediaArtist®のパソコン用MPEG-4 AVC/H.264コーデック(※3)と同様にMPEG-4 AVC/H.264標準規格に準拠して高い互換性を確保しています。このため、本規格の代表的なアプリケーションであるワンセグや第3世代携帯電話をはじめ、MPEG-4 AVC/H.264に対応したコンテンツの動画再生まで多くの用途で活用することができます。また、パソコン用エンコーダ(※4)で培った独自のノウハウを活かし、組込機器上でも軽いCPU負荷での再生を実現します。

 当社は、本デコーダに加えて、MPEG-4 AVC/H.264に関連したオーディオ、デマルチプレクサ(※5)をご用意してお客様の多様なニーズに対応しており、今後もラインナップ充実を図ってAV・モバイル機器関連ソフト・システムのメーカー向けに積極的にAVソフトコーデックのライセンスを展開していきます。

 なお、今回新たにライセンスを開始する「MediaArtist®」のMPEG-4 AVC/H.264デコーダは、従来製品であるAACデコーダ、MP4デマルチプレクサなどとともに、任天堂株式会社様の据置型ゲーム機「Wii®」に採用され、昨年末にスタートした同社の「みんなのニンテンドーチャンネル」のサービスで活用されています。

特長

  1. MPEG-4 AVC/H.264規格に準拠し、ベースライン/メインプロファイル(※6)に最適化
  2. 機器組込用ライブラリだけでなく、WindowsMobile®(※7)にも対応
  3. 再生機器の負荷を軽くできるエンコーダも同時提供可能

【お問い合わせ先】

松下電器産業株式会社 パナソニックシステムソリューションズ社
  モビリティシステム本部  ソフトモジュールグループ  新田
  電話06-6866-8087  URL http://panasonic.biz/it/smg

【開発の背景】

 映像用コーデックとしてMPEG-2は地上波デジタル放送用に、MPEG-4はモバイル機器用に幅広く採用されてきました。これらのコーデックに比べ同じビット量で高画質・なめらかな再生が可能なコーデックとしてMPEG-4 AVC/H.264が規格化され、ネットワークやメモリーカードとの連携により、映像コンテンツが手軽にどこででも再生できる環境が整いつつあります。

 当社は、従来のエンターテインメント映像コンテンツに対応したモバイル機器だけでなく、やさしい操作、わかりやすい案内などユニバーサルデザインに対応したさまざまな機器においても、有益な情報コンテンツを低コストで表示・再生できることを目指して本製品を開発しました。

【特長の詳細】

1.MPEG-4 AVC/H.264規格に準拠し、ベースライン/メインプロファイルに最適化

 ワンセグや第3世代携帯電話規格に対応し高速処理可能なベースラインプロファイルおよび、高圧縮・高フレームレートに最適なメインプロファイルに最適化したデコーダをラインアップしましたので、用途に応じてプロファイルを選択することができます。
 また、当社がパソコン用エンコーダで培った技術を応用し、軽いCPU負荷での動画再生を実現しました。ベースラインプロファイルでは、複雑な映像でも100MIPS(※8)以下のCPU負荷でデコードが可能です。

2.機器組込用ライブラリだけでなく、WindowsMobile®にも対応

 機器組込用として代表的なARM系CPUやPowerPCをはじめとする各種CPUへの移植が容易ですので、様々な機器で活用することができます。また、AAC(オーディオ)デコーダおよびMP4デマルチプレクサを組み合わせたライブラリでの提供が可能です。
 さらに、MPEG-4 AVC/H.264をWindowsMobile®上のメディアアプリケーションで簡単に利用できるDirectXコンポーネントにも対応しています。

3.再生機器の負荷を軽くできるオーサリングツール(※9)も同時提供可能

 できる限り再生機器側の負荷を軽減したいアプリケーションに対応するため、別途専用のオーサリングツールも合わせて利用が可能です。デコーダとエンコーダの相互連携によって、デコーダの負荷をより効果的に軽減することができます。

【参考仕様例】

インタフェース 独自API
入力仕様 形式 H.264(ISO/IEC 14496-10 AVC) Baseline/Main Profile Level 1b-3.1
出力仕様 画像形式 YV12(YUV 4:2:0)
画像サイズ Full D1(720×480)、VGA(640×480)、
QVGA(320×240)、 QCIF (176×144)※CPU性能に応じて拡大可
出力方式 アプリケーション指定メモリへの直接出力サポート
処理性能 QVGA(320×240) 15fps、ループフィルタON、100MIPS以下 ※ARM9例
QCIF(176×144) 15fps、ループフィルタON、40MIPS以下 ※ARM9例
対応CPU ARM、PowerPC等

【MediaArtist®について】

 MediaArtist®は、松下電器産業で培われたAV機器やIT機器における技術を基に開発したMPEGを中心とする映像・音声の圧縮・伸張ソフトシリーズのブランドです。
 エンコーダ、デコーダとも、AV、IT、モバイル機器の各種規格に対応しており、これらの機器との連携アプリケーションソフトや、端末等の機器への組み込み、システムへの応用に最適なコーデックとして、PC用ソフトや組込機器など数多くの搭載実績があります。

  • MediaArtist®は松下電器産業株式会社の登録商標です。
  • Wii®は任天堂株式会社様の登録商標です。
  • その他の製品名は一般に各社の商標または登録商標です。

【注釈】

※1 MPEG-4 AVC/H.264:映像圧縮方式の一つで、MPEG-2などの従来方式に比べて圧縮効率の高さが特長。従来方式であるMPEG-2などの2倍以上の圧縮効率を実現すると言われており、携帯電話用途などの低ビットレートから、ハイビジョンクラスの高ビットレートに至るまで幅広い用途に対応している。プロファイルとレベルにより対応範囲を規定できる。
※2 デコーダ:圧縮データの復元(復号)を行う機能のこと。
※3 コーデック:データの圧縮(符号化)・復元(復号)を行う機能のこと。
※4 エンコーダ:データの圧縮(符号化)を行う機能のこと。
※5 デマルチプレクサ:映像と音声が多重化されたコンテンツから、映像と音声を別々に分離する機能のこと。
※6 ベースライン/メインプロファイル:ベースラインプロファイルは、MPEG-4 AVC/H.264の基本圧縮技術で実現できる、低解像度・低ビットレートに向いた携帯電話用途および通信用途によく用いられるプロファイルで、第3世代携帯電話における動画規格や、ワンセグに用いられている。メインプロファイルは、ベースラインプロファイルに比べ、解像度が高く、高圧縮に向いたプロファイルである。
※7 WindowsMobile®:米国Microsoft Corporation製の携帯端末向けプラットフォームのこと。
※8 MIPS:コンピュータの処理速度のこと。1MIPSのコンピュータは、1秒間に100万回の命令を処理する。
※9 オーサリングツール:コンテンツ制作用のアプリケーションソフトのこと。
例えば当社では第3世代携帯電話規格に準拠して、高音質/高画質な映像コンテンツ制作が可能なMPEG-4 AVC/H.264ベースラインプロファイルに対応したオーサリングツールをご用意しています。
(http://panasonic.biz/it/smg/mediaartist/mobile_tool/index.html)

以上