【特長】
1. 「コアレス・ダイレクトドライブモーター」で安定した回転と振動低減を実現
ベルトドライブ方式に比べ高い回転精度が得られ、その高性能や高信頼性で定評のあるダイレクトドライブ方式。一方、従来のダイレクトドライブターンテーブルの課題であった「コギング」と呼ばれる回転ムラや回転中の微小な振動の発生をなくすため、本製品ではSL-1200GAEにも搭載した「コアレス・ダイレクトドライブモーター」を採用。さらに面対向式のツインローターとすることで、高トルクを確保しました。回転の精度検証・補正を行うモーターの回転制御には、ブルーレイディスク機器の開発で培ったモーター制御技術を応用。モーターの動作状態に合わせて駆動モードを切り替える高精度なモーター制御技術により、強いトルクと高安定性を実現しました。また、エッチングとレーザー加工を組み合わせた539本の高精度なスリットにより0.67度の精度でエンコーダーがモーターの回転位置を検出し、負荷変動要素に応じた最適補正を可能にしました。
2. 高精度にレコードをトレースするトーンアーム採用
本製品ではトーンアームパイプの素材にSL-1200GAEと同様、軽量かつ高減衰特性のマグネシウムを採用。(塗装はマットシルバーに変更)冷間引抜加工により材料特性を改善し、材料強度を下げることなく高い寸法精度を実現しました。また、トーンアーム軸受部のジンバルサスペンションには切削加工のハウジングを使用した高精度ベアリングを採用することで、5mg以下という高い初動感度を実現。レコード盤を正確にトレースし、カートリッジの信号読み取りの精度を高めます。出力部のケース内は外来ノイズの影響を防ぐ金属シールド構造を採用。さらに、トーンアーム下部のPHONO端子、アース端子には真鍮削り出し材に金メッキ加工した端子を採用するなど、高品位な素材を惜しみなく投入して純度の高い信号伝送を追求しています。また、着脱可能な電源端子を採用することで、電源ケーブルのカスタマイズもできます。
3. 3層構造プラッターや4層構造筐体による高い耐振動性
アナログレコードの再生では、レコード盤に音が振動波形で刻み込まれたものをトレースし再生しているので、わずかな振動さえも再生音を濁らせる原因となります。そこでレコード盤を載せるプラッターでは、真鍮板とアルミダイカストシャーシを強固に一体化し、さらに裏面全体に不要共振を排除するデッドニングラバーを貼った3層構造とした質量3.6kgの重量級プラッターで、高剛性と優れた振動減衰特性を実現しました。さらに筐体を支えるインシュレーター内部に、本製品では高い振動減衰特性と長期の信頼性を兼ね備えた特殊シリコンラバーを採用。高比重の亜鉛ダイカストハウジングを組み合わせたインシュレーターで、再生音などを含む外部からの振動を遮断します。また、筐体は重量級ゴムベース、BMC(バルク・モールディング・コンパウンド)シャーシ、アルミダイカストシャーシによる従来の3層構造に、10mm厚のアルミトップパネルを加えた4層構造として高い剛性を確保。トップパネルには一枚一枚切削によるヘアライン加工を施し、高品位な質感に仕上げています。
【主な仕様】
| SL-1200G |
回転数 | 33 1/3 、45 、78 r/min |
回転数調整範囲 | ± 8%、± 16% |
ワウ・フラッター | 0.025% W.R.M.S. (JIS C5521) |
SN比 | 78dB(IEC 98A Weighted) |
トーンアーム形式 | ユニバーサルS字形トーンアーム スタチックバランス形 |
オーバーハング | 15 mm |
適用カートリッジ質量 | 14.3 g~28.5 g(ヘッドシェル含む/付属ウェイト2種) |
寸法(幅×高さ×奥行) | 453×173×372 mm |
質量 | 約18 kg |
出力 | PHONO端子 × 1 、 アース端子 × 1 |
電源 | AC 100V 、 50/60Hz |
消費電力 | 12 W(電源オン時) |
付属品 | ターンテーブル×1、ターンテーブルシート×1、ダストカバー×1、 EPレコード用アダプター×1、バランスウェイト×1、補助ウェイト 小×1、 補助ウェイト 大×1、シェル×1、オーバーハングゲージ×1、 カートリッジ取付ねじセット×1、PHONOケーブル×1、PHONOアース線×1、 電源コード×1、ターンテーブル取付ねじセット×1 |