プレスリリース

2015年10月1日

産業用、車載用パワーデバイスのさらなる高温での性能向上と信頼性向上に貢献

パワーデバイス向け 高耐熱半導体封止材を製品化

2015年10月からサンプル対応開始

CV8540シリーズ

パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、パワーデバイス[1]のさらなる高温動作に対応する業界最高※1の耐熱性能を実現した高耐熱半導体封止材を製品化、2015年10月よりサンプル対応を開始します。

製品名 高耐熱半導体封止材
品番 CV8540シリーズ
サンプル対応開始 2015年10月
量産開始 2016年12月

炭化ケイ素(SiC)パワーデバイスや窒化ガリウム(GaN)パワーデバイスは、大電流に対応し、省エネルギー化、小型・軽量化を実現するキーデバイスとして昨今、注目が高まっています。従来の125~150℃で動作するシリコン(Si)素子に比べ、SiC素子やGaN素子は200℃以上と高温での動作が可能であり、パワーデバイスを構成する半導体封止材をはじめとした各種材料においてさらなる高耐熱性や長期信頼性などが求められます。当社では業界最高※1の耐熱性能を実現し、さらに長期信頼性に優れた半導体封止材を製品化しました。産業用、車載用インバータなどに使用されるパワーデバイスのさらなる高温での性能向上と信頼性向上に貢献します。

【特長】

  1. 業界最高※1の耐熱特性でパワーデバイスの性能向上に貢献
    半導体封止材のガラス転移温度[2]:210℃ 当社従来品※2:170℃~180℃
  2. 長期信頼性に優れ、パワーデバイスの信頼性向上に貢献
    ・冷熱サイクル試験(-40℃から200℃を1000サイクル後):剥離※3なし、クラック(割れ)※4なし
    ・高温放置試験(200℃ 3000時間処理後):剥離※3なし、クラック(割れ)※4なし
  1. ※1 SiCパワーデバイスやGaNパワーデバイス用の半導体封止材として。2015年10月1日現在、当社調べ。
  2. ※2 当社従来品(品番CV4100シリーズ)
  3. ※3 リードフレームおよび素子と当封止材の剥離
  4. ※4 当封止材のクラック(割れ)

【用途】

産業や車載のインバータなどで使用されるパワーデバイス、パワーモジュールのモールド 成形用封止樹脂

【商品のお問い合わせ先】

オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 電子材料事業部
ホームページURL:https://industrial.panasonic.com/jp/contact-us

【特長の詳細説明】

1. 業界最高の耐熱特性でパワーデバイスの性能向上に貢献

産業用、車載用への展開が進んでいるパワーデバイスのSiC素子やGaN素子は、従来のSi素子の動作温度が125~150℃程度であるのに比べ、200℃以上の高温でも動作が可能であり、半導体封止材にも高温動作に対応するニーズが高まっています。従来の封止材では、高温環境下では絶縁性や密着性の低下が課題でした。当社では樹脂材料の骨格と硬化反応の最適化を図った独自の高耐熱樹脂設計技術の採用により、業界最高の耐熱性能を実現しました。封止材の耐熱性向上により、産業用、車載用インバータなどに使用される大電流パワーデバイスのさらなる高温での性能向上に貢献します。

2. 長期信頼性に優れ、パワーデバイスの信頼性向上に貢献

パワーデバイスが搭載される産業用、車載用のインバータなどでは、長時間高温にさらされると封止材の強度低下により、封止材のクラックや剥離が発生するなどの課題がありました。当社独自の高耐熱樹脂設計技術により、業界最高レベルの200℃以上の高いガラス転移温度と熱安定性を実現しました。-40℃から200℃の冷熱サイクル試験(1000サイクル)や、200℃で3000時間の高温放置試験でも樹脂封止材とリードフレームおよび素子との剥離や、樹脂封止部分のクラック(割れ)の発生はなく、パワーデバイスの長期信頼性に貢献します。

【代表特性】

項目 単位 CV8540シリーズ
銅フレームパッケージ向け セラミック基板パッケージ向け
ガラス転移温度(Tg) 210
線膨張係数 ppm /℃ 14 11
曲げ強さ MPa 110 100
曲げ弾性率 GPa 13 13
吸湿率 0.3 0.3
成形収縮率 0.15 0.1
成形方法 トランスファ成形、圧縮成形

【用語説明】

[1]パワーデバイス
電力の変換や制御を行う半導体。基本的な動作原理はメモリ、マイコン、ICといった半導体デバイスと同じであるが、ICと比較して高耐圧・大電流を制御することができる。素子にはシリコン (Si)や、大電流・高電圧用に適した炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)を用いる。
[2]ガラス転移温度
半導体封止材が有する材料の耐熱性を表す温度。
高分子物質を加熱した場合にガラス状の硬い状態からゴム状に変わる現象をガラス転移といい、ガラス転移がおこる温度をガラス転移温度という。この温度が高いほうが、樹脂封止部分のクラックや剥離の発生を抑え、パワーデバイスの優れた長期信頼性に貢献できる。

以上