プレスリリース

2013年12月4日

インバータ/コンバータ制御を1つのマイコンで実現

デジタル電源・モータ制御に最適な高性能インバータマイコンを開発

家電/産業/車載機器向けに2013年12月から順次量産

32ビットインバータマイコン

パナソニック株式会社オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、家電/産業/車載機器のデジタル電源[1]制御やモータ制御に最適なシステムコントローラとして高性能インバータマイコンMN103HFシリーズを開発し、2013年12月より順次量産出荷を開始します。本インバータマイコンシリーズはシステムの合理化と機器の小型化、開発効率の向上に貢献します。

製品名 32ビットインバータマイコン
シリーズ名 MN103HFシリーズ
量産開始 2013年12月
量産規模 100万個/月

当社は1998年から家電分野のエアコンや洗濯機などモータを回転させる機器の低消費電力化/低騒音化に貢献するインバータ制御方式に最適なモータ制御用マイコンシリーズを開発、販売してきました。今回、ますます重視される省エネ性能の向上を目指し、より高度なモータ制御への対応や、今後普及が見込まれるデジタル電源などに最適な機能、性能を持った新たなマイコンシリーズを開発しました。本マイコンシリーズは専用演算命令や高分解能PWM[2]、高速高精度AD変換機能などを搭載し、家電・産業機器のモータ制御や、サーバー・車載のデジタル電源、次世代パワーデバイス[3]応用機器などに幅広くご活用いただけます。

【特長】

  1. 専用命令搭載でモータ制御と電源制御を1つのマイコンで同時に実現可能
    従来のインバータ命令に加え業界初※1のコンバータ命令を追加することで演算時間が1/3※2になり、システム制御を合わせたトータル処理時間を当社従来比40%削減しました。これによりモータ制御と電源制御を同時に実現可能にしました。
  2. 業界トップクラス※1の低リップル[4]出力制御により後段回路の小型化を実現
    高分解能PWM(278psec)と12ビット高速ADコンバータ(変換時間:0.6μs)の実装により、業界トップクラス※1の電源の低リップル出力(±0.8%以下@1kW出力)が可能になりました。これによりリップル対策のための平滑コンデンサの容量を削減することが可能です。
  3. 当社独自のノイズ回避機能で計測誤差の少ないモータ制御や電源制御を容易に実現
    モータの出力電流や電源の出力電圧を正確に計測するため、スイッチングノイズ回避機能付きADコンバータを搭載しました。これによりノイズ対策の回路設計、ソフトウェア設計の容易化を実現します。
  1. ※1組込みマイコンとして 2013年12月4日当社調べ
  2. ※2当社従来品MN103SFE3K比

【用途】

家電・産業機器のモータ制御、サーバーや基地局、環境対応車などのデジタル電源制御、LED・HID照明制御


【特長の説明】

1.専用命令搭載でモータ制御と電源制御を1つのマイコンで同時に実現可能
120MHzで動作する当社オリジナルの32ビット高性能CPUに加えて、CPUの拡張演算機能を利用した従来のインバータ命令に加えて、PFC制御やデジタル電源制御に必要なコンバータ命令を追加しました。またこれを高速に実行する拡張演算回路を内蔵しており、従来のマイコン命令だけでの処理に対して演算時間を1/3に短縮しました。これにより、システム制御含めたトータルの処理時間も当社従来比40%削減でき、モータ制御と同時に電源制御も行うことが可能になりました。

2.業界トップクラス※1の低リップル出力制御により後段回路の小型化を実現
120MHz動作の高分解能PWM(最小分解能278psec)と変換時間0.6μsで12ビット精度を持つ高速高精度ADコンバータを内蔵しました。デジタル電源での応用ではマイコン制御だけで1kW出力時に±0.8%以下という業界トップクラス※1の低リップル出力を実現しました。これにより、リップルを抑えるために必要な後段回路の平滑コンデンサ等の容量を削減することが可能になりました。

3.当社独自のノイズ回避機能で計測誤差の少ない制御を容易に実現
エアコンの室外機に代表されるFANモータとコンプレッサの同時制御のような非同期に動作する複数モータを制御する場合、各モータのスイッチングノイズの影響により正確な電流測定が困難になることがありました。この影響を回避するため、当社独自のノイズ回避機能付きADコンバータを搭載しました。これにより、ノイズ対策のための基板設計、ソフトウェア設計の容易化に貢献します。

【用語の説明】

[1]デジタル電源
出力電圧のフィードバック制御にマイコンやDSPなどのデジタル信号処理技術を採用した電源。
[2]PWM(Pulse Width Modulation)
パルス幅変調。周期的なパルス波を出したときに、パルスの周期とパルス幅の比(デューティー比)を変化させて変調する方法。
[3]次世代パワーデバイス
SiC(炭化珪素)やGaN(窒化ガリウム)などの材料を使用したトランジスタやダイオードであり、高耐圧、低オン抵抗、高速スイッチングを特長とする。
[4]リップル
交流を直流に変換したときに平滑化しきれずに出力に乗る交流成分。

【製品概要】

パッケージタイプとメモリ容量の異なる63品種を順次ラインナップします。

以上