楠見から皆さんへ 私が気づいた事や皆さんにお伝えしたいことをYammerに書き込んでゆきます。特に全社員の皆さんにお読み頂きたい内容についてはこちらにも転載しますので、ぜひお読みください。Yammerを通じて皆さんと積極的なコミュニケーションを取りたいと思っていますので、可能な方はぜひご参加ください。

2022年2月3日

ずっと耳に残る「これではいかん」

皆さん、お疲れ様です。

内外で機会あるごとに「経営基本方針に立ち返るんだ!」ということを申し上げていると、「楠見さんが一番大切にされている創業者の言葉は何ですか?」と尋ねられることがあります。

「一つ一つが大事なので、そのような質問には答えることができない」というのが私の答えなのですが、一方で、入社直後の導入研修でビデオやオーディオを見聞きして以来30年以上、ずっと耳に残って離れない言葉があります。

それが「これではいかん」という言葉です。

何故、それが自分の耳から離れないのかは分かりません。しかし、30年以上経った今も、創業者の肉声の「これではいかん」が耳から離れないのです。

Panasonic Archivesで"これではいかん"を検索すると、実に多くの資料が検索結果としてヒットします。その中には「社員心得帖」からの「悩みあればこそ・・・」という一節も出てきます。

私自身の経営者としての歩みをふり返ってみても、日々これ戦い、日々これ競争という意識が常に働いており、一歩誤ればたいへんなことになるというようなある種の脅威を感じながらの毎日だったように思います。ですから、絶えず“これではいかん。あれもしなければ、これもしなければといった心配があって、一日たりとも安閑としていられなかったというのが正直なところです。
・・・・・・
あれこれ思い悩み、心配するということが、むしろなければならないと思うのです。それは、つらいといえばつらいし、苦しいといえば苦しいことです。しかし、そうはいうものの、どんな心配、悩みの中にも、お互いの生きる境地というものはあるものだと思います。

私は「苦しいといえば苦しいこと」というのを是とするつもりはありません。しかし、現状に安穏とするのではなく、「これではいかん」と考えてより高みを目指す。どんな現状であっても、まず「これではいかん」という視点に立つ・・・一人ひとりが、まず現状を「これではいかん」という視点で見ることが、"改善に次ぐ改善"のスタートポイントであり、競争力強化の原点になると思うのです。

そして、そこに、一人ひとりの発意と創意工夫、さらには衆知を集めて、皆さんの創意工夫が積み重ねられれば、それが現実の競争力に繋がり、やがては"苦しみ"どころか、競争力強化の成果として「自分たちが社会へのお役立ちを果たしている」という"歓び"に繋がってゆくと思うのです。

※このサイトはパナソニックグループで働く皆さんが、ご自身のワークスタイルやライフスタイルに合わせて、イントラネットにアクセスできない状況でもグループの情報に触れることができる環境を構築することを目的としています。
本ページのURLや、掲載されているコンテンツを許可なく外部と共有したり、SNS等に掲載したりすることのないよう、取扱いは十分ご注意ください。