世界のここにもパナソニック ソリューション編

パナソニックとアンカー社の新しい照明事業がインド・ムンバイから始まります

2014年2月24日

特集

パナソニックとアンカー社の新しい照明事業がインド・ムンバイから始まります

近年の経済成長でインド人の生活環境は大きく変化を遂げており、多くの人が豊かさを求め、住空間へのこだわりを見せ始めています。そうした中、2013年12月2日にインド初となる住宅用LED照明器具のショウルームがオープンしました。高まる住空間へのこだわりに、どのような形でインドの照明事業を展開していくのか、インド在住ライター、Kanaがムンバイからお伝えします。

アジア5ヵ国に展開する、照明事業のインドの拠点としてオープン

  • ショウルームオープン当日の様子はこちらの映像をご覧下さい

パナソニック株式会社 エコソリューションズ社では照明ソリューション事業を5ヵ国に展開しており、今回はM&Aを行った配線器具最大手のアンカーエレクトリカルズ社(以下アンカー社)の直営ショウルームとしてオープンしました。アンカー社の大瀧社長はオープニングスピーチの中で「このショウルームからエコで快適なあかりのある空間をインドで広げていきたい」と話し、インドでの照明事業の強い意気込みが感じられました。 オープン当日は、建築家、インテリアデザイナー、そしてディーラーの各方面で活躍されている方々から、街や新聞の広告を見て訪れた一般のムンバイ市民まで、照明に関心のある多くの方が集まりました。

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    関係者のテープカットでショウルームがオープンしました
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    オープニング当日は来場者の入場とともにドラムが鳴り響きました
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    展示ブースで、シーリングライトの説明をうける来場者

照明で空間全体を演出するショウルームの展示

インドの照明販売店は、店のインテリアなどの統一感がなく、色々なタイプの照明器具が雑多に展示されていることが少なくありません。このショウルームでは、商品カテゴリー毎に見やすく展示がされていて、インテリアもツートーンでまとまっており、洗練された印象を受けます。また、ショウルームの中に入ると、ガラス張りの壁から差し込む自然の光と室内を照らす照明の柔らかいあかりで、とても温かい印象を受けます。まず目に入るのはLED照明器具の展示、その一角には従来のLED商品と新開発されたワンコアLEDダウンライトの比較を体験できるコーナーがあります。さらに奥へ進むと、リビングダイニングルームを想定したシミュレーションルームがあり、ムードや用途に合わせたあかりを体感できるブースとなっています。そして、お客様の要望に合わせたあかりプランの提案サービスを行うスペースと続きます。

インドの新しい住空間の提案のこだわりに対応するショウルームの二つのサービス

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    照明効果を体感できるショウルーム
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    設計の照明レイアウトを提案するあかりプランナー

近年高まる「快適でこだわりのある住空間」への需要に答える設計を実現するために、ショウルームでは2つのサービスが行われています。

  1. 一つは、「あかりプランナー」によるあかりプランの提案。間取りに合わせ、日本とインドで研修を受けた照明のエキスパートが、販売される照明の種類から取り付け方まで、快適な空間を作る照明設計のプランニングを提案するサービスです。これは日本国内20万件のあかりプランを手がけて来たパナソニックのノウハウを活かしたもので、「トリプルAアプローチ」、Academic(心理効果の研究)、Artistic(クリエイティブなあかりプランの提案)、Advanced(最新技術の開発)で、インドの照明事情に合わせた照明設計のサポートを行っていきます。
  2. もう一つは実際の照明効果を体感できるシミュレーションルーム。今までは図面上だけで行われていた照明設計でしたが、照明効果の実体験を加えることでより効果的な照明選定と設置計画を可能にしていきます。

最近の住宅建築やリフォームは建築家やインテリアデザイナーが手がけていますが、照明に関してはより深い専門知識を持った照明コンサルタントに相談するケースが少なくありません。今後は建築家やインテリアデザイナーがこのショウルームを活用し、「あかりプランナー」とコミュニケーションしながら住宅プランを立て、より快適な住空間の設計ができるようになることが期待できます。

ショウルームを体験したインド人デザイナーの声

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    「さらに詳しい説明が聞きたいので、事務所まで来てもらうことにしました」と嬉しそうに話す建築家のアスタさん

実際の来場者の反応を見るために、シミュレーションルームを覗いてみました。
ショウルームの販売担当の方が、シーンごとにあかりを切り替えて照明効果を説明していました。来場していた方は今までon/offのみだった照明に、調光と色の設定機能や好みのメモリーモードが付加されていることを知り、驚かれていました。
「照明を決める前に、あかりの効果を体感しながらデザインのイメージが出来ることは、施工者側にとってもユーザーとしても重要だと思いました。また、今までの照明は値段が最優先でしたが、高くても良い物を選ぶ消費傾向が高まることで、こうした照明の展開を後押ししていきそうです」とデザイン事務所経営者。また照明デザイナーの方は「このショウルームを活用することで、一般の人から専門家まで、あかりに関する知識を広げていくことができると思います」とショウルームの価値を感じられていました。

~ショウルームの看板を背負ったPR隊が登場~


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オープニング当日、看板を背負った若い男性がショウルームから出てきました。これはショウルームの広告を背負って、街頭宣伝をするPR部隊。彼らのビジュアルの良さもあって、多くの歩行者の注目を集めていました。

 

インドの照明事業の推進力となる、アンカー社

今回ショウルームをオープンしたのは、2007年にパナソニック電工(現エコソリューションズ社)がM&Aを行ったインド配線器具最大手のアンカー社です。創立50周年を迎える老舗の企業アンカー社とパナソニックの関わりを映像で詳しくご紹介します。

  • パナソニックのインド電設資材事業を担うアンカー社とは?

生活者の身近に存在するアンカー社

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    アンカー社のロゴが入ったコンセントと電源スイッチ。

インド最大手の配線器具メーカーのアンカー社ですが、実は今回の取材前まで名前を聞いた事がありませんでした。インド人の友人に聞いてみると「電気のスイッチなどで有名」という回答。そこで家の中を見渡してみると、コンセントのボードにアンカー社のロゴを発見!我が家は新築ではなかったので、入居の際は電気が通電するかという程度の確認で社名まで気にしていませんでしたが、一般の家庭に広く普及していることを知りました。
他にもダーバ(大衆食堂)のスイッチや小さな村の教会のスイッチもよく見てみると、やはりアンカー社のスイッチが使われていました。気にしなければ気づかないけれど、実はとても身近に存在していたアンカー社。さすがのインドNo.1の配線器具メーカーの存在感を感じました。

賑わいを見せるアンカー社のディーラー

これらのアンカー社製品が売られている場所を求め、ムンバイの電材問屋街ロハールチャール地区を訪れました。英国植民地時代の建築が多く残る南ムンバイの一角に位置し、メーカーの製品を販売するディーラー店から中国製の照明器具が並ぶ路面店など、様々なカテゴリーの電材が売られています。インドらしく、商店のオーナーはトレーダーを専門とする家系の方が家業として商店やビジネスを受け継いでいるそうです。このエリアにあるアンカー社のディーラーを覗いてみると、照明の他アンカー社の主力製品でもあるスイッチが所狭しと置かれ、多くの業者が出入りをしていました。また出荷を待つ荷物が積み上げられており、同社の現地に根ざした流通の力を感じることができました。

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商談が行われていたアンカー社のディーラー。搬入用のリアカーがディーラー店前に止められています。

新しいビジネス戦略「プロジェクト営業」

ディーラー等の流通業者を中心に営業する「市販営業」と両輪となり、新たなビジネス戦略として力を入れているのが「プロジェクト営業」です。これはディベロッパーなどの法人に向けたBtoBの取り組みです。一般的にインドの新築物件は内装がない空の状態(スケルトン)で販売されます。購入者や居住する人が建築家やインテリアデザイナーと相談して、照明器具を含め最終的な内装を完成させていきます。外装と内装を分けるスケルトン建設のメリットは建物の耐久性が高く、リフォームしやすい点にあります。例えば、インドで照明やスイッチの位置を変える場合は、機械工が電源の位置とその電源コードが通っている所に沿ってハンマーで壁を堀って部分的な工事を行うのが一般的です。また、壁紙を貼らないインドでは掘った部分を埋め、ペンキで塗り直すことで簡易にリフォームができます。

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    見学した建築中の物件も、照明やコンセント用の配線が天井や壁から出ているだけのスケルトン状態です。
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    南ムンバイ地区にある建設中の高級マンション。完成間近に見えますが、建物内は工事が行われています。

「新たなあかり」はムンバイからインド全体へ

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    西ムンバイのバンドラ地区の高層マンション
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    南ムンバイの高級住宅やオフィスビルが建ち並ぶマリーンドライブ。

今回の取材を通して、パナソニックとアンカー社が日本とインドのそれぞれが持つ強みを活かし、インドの照明ビジネスの展開をしていく強い意気込みを感じました。「あかり」は私達の生活において欠かせないものの一つです。この「あかり」によって、「より快適で豊かな暮らしを提案する」というコンセプトは、経済的に豊かになりつつあるインドの人にも広く受け入れられていくと思われます。インドに深く根ざしたアンカー社にパナソニックのノウハウと信頼性の高いブランドが加わることで、インドの住宅照明に新たな価値を生み出していくことでしょう。夕方のムンバイを歩くと、窓から家庭ごとに異なる色のあかりが漏れ、人の数だけ好みの照明の色や明るさがあることに気づき、あかりを提案する様々な可能性を感じることができます。またハウスパーティーが多く開かれるインドでは、ムードを出すために電気を一つ消して室内を暗くすることもあり、調光式のLED照明器具を使用することで部屋の演出の幅も広がるのではないでしょうか。洗練された人が多く住むムンバイから、あかりに対するこだわりがインド全体に広がるのは遠い日ではないでしょう。

(ライターKana)

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発表年月
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