パナソニック株式会社は、世界最大(*2)の152v型と、103v型、85v型フルHD・3D対応プラズマディスプレイ(以下PDP)の超大画面3機種の受注を、グローバルの業務用ルートを対象に7月1日より開始します。今秋より日米を皮切りに市場導入し(*3)、グローバルに展開していきます。
なお、本製品は、6月9日から米国ラスベガスで開催される「InfoComm2010(*4)」に参考出展します。
当社は、2006年に103v型、2009年には85v型で2DタイプのフルHD PDPを市場に導入。デジタルサイネージやプレゼンテーション用モニターなど、業務用途の多様なユーザーニーズを満たす大画面薄型ディスプレイとして高い評価を受け、2009年度のグローバル業務用薄型ディスプレイ市場でNo.1のシェア(*5)を獲得しています。
このたび、受注を開始する業務用フルHD・3D対応PDP3機種は、超高画質の2D表示はもとより、直視管では世界最大(*2)の画面でフルHD・3D高画質を提供します。
すでに民生用のフルHD・3D対応プラズマテレビ「VIERA」で実現している、業界最高(*2) のネイティブコントラスト(*6)500万:1(*7)による圧倒的な黒の再現力や、フル動画解像度(*8)を実現する「高速駆動技術」、そして、3D表示における最重要ポイントとなる「二重像低減技術(*9)」などの独自技術をプロ仕様3Dディスプレイ向けに更に進化。新開発の「超・高速駆動技術」により、超大画面においても、クリアで高精細な3D映像表示を実現すると共に、新開発の「プロ仕様エンジン」を搭載し、30ビット処理で色表現能力を従来(*10)比2倍に高めました。
これにより、人物が等身大で映る152v型をはじめ、103v型、85v型と共に、薄型ディスプレイとしては世界初(*1)となる超大画面フルHD・3Dラインナップにおいて、コンテンツをより忠実に再現する高画質な3D映像表示を実現し、まるでそこにいるかのような臨場感を提供します。
加えて、当社独自の新ファンクションスロット「SLOT2.0」を搭載。DVIやHD-SDIなど多様なインターフェース(*11)で、プロが求める多様なニーズに柔軟に対応する拡張性を備えています。
当社は、多彩な3Dシステムの提案(次頁参照)で新たなビジネス創出に繋がる用途展開を図り、企業/店舗/アミューズメント/教育/美術館・博物館などの公共施設など幅広い分野の業務用ニーズにきめ細かくお応えします。
<用途展開>
【企業】: | 3Dシミュレーションの提案 実物大の3Dシミュレーションで、設計精度を大幅に高め、商品開発のリードタイム短縮とデザインのフレキシビリティを高めます。 |
【店舗】: | 3Dショールームの実現 カーディーラーや住宅産業などにおいて3D映像を通じたバーチャルリアリティーに よる顧客プレゼンテーションとデモンストレーションを実現。リアリティー溢れる商材提案を可能にします。 |
【アミューズメント】: | 臨場感溢れる3Dゲームの実現 超大画面による3Dゲームによって、大人数でゲームの中に入り込めるような没入感・臨場感のあるアミューズメント体験を可能にします。 |
<主な特長>
1.新開発「超・高速駆動技術」により超大画面で高精細なフルHD・3D映像表示を実現
残光時間を従来(*10)の3分の1に短くした「新短残光蛍光体(*9)」を採用すると共に、世界初(*1)の「動き適応型ベクトル予測」機能を搭載。前後の動きに加えて、新たに左右や斜めの動きも予測する高精度な発光制御により駆動スピードを速め、発光時間を従来(*10)の4分の1に低減する「超・高速駆動」を実現しました。これら新技術の搭載により、PDPが有する高速駆動の優位性を更に発揮し、フルハイビジョンパネル(1,920x1,080; 207万画素)の約4倍(4,096x2,160; 884万画素)の画素を有する152v型を含む、103v型、85v型の超大画面パネルにおいても、高画質3D映像表示の鍵となる二重像を極限まで低減した、クリアで高精細な3D映像表示を実現しました。 無限大とも言える500万:1(*7)の圧倒的コントラスト(*6)と併せて、PDPならではの高画質3D映像が、迫力の超大画面で実現し、圧倒的な没入感、臨場感を提供します。
2.新搭載!「プロ仕様エンジン」で色表現能力を高め、高精細コンテンツをより忠実に表現
超大画面でプロが求める高画質3Dを実現すべく、新開発の「プロ仕様エンジン」を搭載。画素ごとの信号処理を従来(*10)の20ビットから30ビット処理に高め、全ての色信号や輝度信号をソースにより忠実に再現することが可能となり、従来(*10)比2倍の色表現能力を実現しました。また、HDTV放送規格に適合した、プロ仕様の画質調整を行う「カラーマネジメントシシテム」により、スタジオモニターに迫る微細な描写で、映像本来が持つディテールや質感をより忠実に再現。さらに、「24Hz画像処理技術」により、フィルムで撮影・収録された映画ソフトなども、滑らかで鮮明な映像で再現します。
3.新ファンクションスロット「SLOT2.0」採用、業務用ディスプレイの「拡張性・利便性」を確保
業務用ディスプレイに求められる、多様なシステム構築に柔軟に対応する高い拡張性を装備。お客様のニーズに応じて、端子ボード(別売)を装着できる新ファンクションスロット「SLOT2.0」を採用し、DVIやHD-SDIなど様々なインターフェースに対応(*11)することで、プロフェッショナルの多様な運用環境に応じてディスプレイをカスタマイズすることが可能となります。
当社は、今春より日米欧で発売を開始したフルHD・3D対応プラズマテレビ「VIERA」やブルーレイディスクプレーヤーなどの民生用AV機器に加え、業務用一体型二眼式3Dカメラレコーダー(*12)を市場の強いご要望により当初計画より1ヶ月前倒しの8月から発売します。また、3D映画をブルーレイディスクにオーサリング収録する「パナソニックハリウッド研究所アドバンスドオーサリングセンター」を有するなど、3Dコンテンツの制作・普及にも貢献しています。
また、6月3日には「パナソニック3Dイノベーションセンター(*13)」を開設し、当社の強みであるEnd to Endの総合力をフルに発揮していきます。特に業務用3Dビジネスにおいては、3Dコンテンツから機器提案にわたるまで、お客様のニーズに応じた多彩な組み合わせによる3Dシステムソリューションの提供が求められることから、今後、同センターと有機的かつ緊密な連携を図ることで、3D関連技術やサービスの開発を一層加速させ、お客様のニーズにフィットし、新たなニーズを創造するトータルソリューションの提案を強化していきます。
これにより、グローバルな業務用市場における3Dイノベーションを加速させ、3D VIERAによるご家庭の新映像空間の創造と共に、新たな映像産業を創出する事で3D産業革命をリードしてまいります。
〔用語説明〕
*1: | フルHD・3D対応薄型ディスプレイとして、2010年6月9日現在、当社調べ。 |
*2: | 薄型ディスプレイとして、2010年6月9日現在、当社調べ。 |
*3: | 152型の3D対応オプション(別売)は、2010年度中に販売開始予定。 |
*4: | 会期【2010年6月9日(水)〜11日(金)】/会場【Las Vegas Convention Center】 |
*5: | 2009年度の26型以上業務用薄型ディスプレイシェア(台数ベース)。 民間調査会社データを基に当社調べ。 |
*6: | 同一画面内で同時に表現できるパネルの暗所コントラスト。 |
*7: | 4%ウィンドウの白信号で映像モード「ダイナミック」で測定した最大値。 |
*8: | 動画解像度とは動画像において、人の目で識別できる表示の細かさを定量的に本数で表すもの(次世代PDP開発 |
センター(APDC)測定方式)。フル動画解像度は1080本。 | |
*9: | 「二重像低減技術」とは、「新短残光蛍光体」の採用などにより、左右の映像の重なり(二重像)を低減する技術で、民生用3D VIERAにも搭載。 |
*10: | 当社09年度フルハイビジョンプラズマディスプレイ(PF12シリーズ)比 |
*11: | 152型(TH-152UX1)はDVI端子を標準装備。3D入力はHDMI端子(標準装備)のみ対応。 |
*12: | 業務用一体型二眼式3Dカメラレコーダー(AG-3DA1)。 |
*13: | 3D事業に取り組む企業・団体や専門家などのお客様に対してトータルソルーションを提供。2010年7月12日本格稼働予定。 |
左から、85v型・103v型・152v型 フルHD・3D対応プラズマディスプレイ
<主な仕様>
TH-85VX200 | TH-103VX200 | TH-152UX1 | |
画面サイズ(アスペクト比) | 85v型 (16:9) | 103v型 (16:9) | 152v型(17:9) |
画面有効寸法 | 1,889 x 1,062 mm | 2,269 x 1,276 mm | 3,416 x 1,801 mm |
画素数 | 1,980 x 1,080 画素 | 1,980 x 1,080 画素 | 4,096 x 2,160 画素 |
画素ピッチ | 0.984 x 0.984 mm | 1.182 x 1.182 mm | 0.834 x 0.834 mm |
コントラスト(*6) | 500万:1 | 500万:1 | 500万:1 |
入出力端子(*9) | コンポーネント/RGB入力 x 1,音声入力(左右) x 1 HDMI入力 x 4 PC入力 x 1, 音声入力 x 1, 音声出力x1 |
HD-SDI(Dual-Link) x 4(4K入力)、DVI x 4 (4K入力) HDMI入力 x 2, PC入力 DVI入力 |
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ファンクションスロット | 対応 (SLOT2.0) | ||
制御端子 | RS-232C外部制御端子 LAN制御 外部赤外線エミッター制御端子 |
RS-232C外部制御端子 LAN制御 外部赤外線エミッター制御端子 |
RS-232C外部制御端子 外部赤外線エミッター制御端子 |
使用電源 | AC200V | AC200V | AC200V |
定格消費電力 | 約1,150 W | 約1,350W | 約4,500 W |
外形寸法 (幅x高さx奥行) |
2,015 x 1,195 x 99 mm | 2,412 x 1,419 x 129 mm (突起部含む奥行:141mm) |
3,600 x 1,980 x 149.5 mm (突起部含む奥行:260mm) |
質量 (本体のみ) | 約 118 kg | 約 201 kg | 約 590 kg |
設置用別売オプション | 据置スタンド, 壁掛け金具, 床置きスタンド(TH-85VX200のみ) |
*2010年6月9日時点のものであり、予告なく仕様を変更する場合あります。
以上