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プレスリリース

2009年12月25日

ノートパソコン、電気自動車の長時間駆動に貢献

高容量リチウムイオン電池を開発



【要旨】

パナソニック株式会社は、 ノートパソコン等で使用されている18650サイズ(直径18mm 高さ65mm)のリチウムイオン電池[1]で、ニッケル系正極[2]を進化させた3.4Ah電池と、ニッケル系正極を用い、さらにシリコン系合金負極[3]を採用した4.0Ah電池の2つの高容量電池を開発しました。この電池の採用によりノートパソコンの長時間駆動が可能となるとともに、実用化検討中の電池モジュール[4]に適用することにより、家庭用太陽光発電(PV)や燃料電池との蓄電システム、電気自動車(EV)用電源など環境エネルギー分野向けの各種電源の高エネルギー化が可能になります。

【背景】

リチウムイオン電池は、ノートパソコンなどユビキタス社会を支えるモバイル機器の電源として不可欠です。また、現在、CO2削減などの環境問題を背景に、PVなどの再生可能エネルギーの普及やEVの実用化が期待されており、これらには高容量の蓄電システムが不可欠です。リチウムイオン電池を用いた蓄電システムは、他の二次電池[5]を利用したものに比べ小型・軽量でありながら高容量であるため、その実用化が期待されています。

【課題】

モバイル機器の電源としては、機器の高性能化、高機能化に伴い、「高容量化」が求められています。また蓄電システムの用途が広がるに伴い、さらなる高容量化、高出力化、高い信頼性と安全性およびハイコストパフォーマンスが不可欠となります。

【内容】

今回開発の電池は課題に対し、以下の特長があります。
(1)当社独自のニッケル系正極の採用で、高容量・軽量・高耐久性を実現

  1. 当社独自のニッケル系正極を進化させ、約20%高容量化。
    18650サイズで3.4Ahの高容量リチウムイオン電池。当社従来品(2.9Ah)と比べて約20%高容量化。2011年度 量産予定。
  2. 負極にシリコン系合金を採用することにより、当社従来品(2.9Ah)と比べて約30%の高容量化。18650サイズで4.0Ah高容量電池。2012年度 量産予定。

(2)高容量電池の適用による電池モジュールの高エネルギー化

【要素技術】

本電池は、以下の技術で実現しました。
(1)ニッケル系正極の電極高密度化技術
(2)充放電繰り返し時の合金負極電極群の変形を解消する材料技術とプロセス技術

【関連特許】

国内 337件、海外 136件(出願中を含む)

【ホームページ】

http://panasonic.co.jp/ec


【今回開発品と当社従来品との比較】

  3.4Ah電池
(今回開発品)
4.0Ah電池
(今回開発品)
2.9Ah電池
(当社従来品)
正極 ニッケル系
高密度
ニッケル系
高密度
ニッケル系
負極 炭素 シリコン系 炭素
容量 3.4Ah 4.0Ah 2.9Ah
平均放電電圧 3.6V 3.4V 3.6V
質量 約46g 約54g 約44g
エネルギー 12.2Wh 13.6Wh 10.4Wh
体積エネルギー密度 730Wh/L 800Wh/L 620Wh/L
充電電圧 4.2V 4.2V 4.2V

【用語解説】

[1]リチウムイオン電池
非水電解質二次電池。一般に、正極にリチウム金属酸化物、負極に炭素材を用いる。
[2]ニッケル系正極
LiNiO2を基本組成とする当社独自の正極材料。高容量で、耐久性に優れる。
[3]合金負極
炭素に代わる次世代負極材料。シリコン系やスズ系の研究開発が主流。
[4]電池モジュール
当社が今年10月に開発を発表した18650サイズのリチウムイオン電池を多直列及び多並列接続した環境エネルギー分野向け電源。
[5]二次電池
放電させた後、外部電源を用いて充電すればくりかえし使用できる電池。

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