松下電器産業株式会社は、2007年度の環境活動の実績をまとめた「環境データブック2008」を6月26日に発行いたします。
本報告書は、「地球環境との共存」を事業ビジョンに掲げる当社が、環境経営の視点から、2004年度以降毎年、株主総会にあわせて発行しているものです。本年度版は、昨年10月に発信した「エコアイディア宣言(3つのエコアイディア)」に沿って、1年間の環境活動を総決算しています。
【データブックに記載の主な内容】
(1)商品のエコアイディア
グリーンプロダクツ(GP)の中で、「スーパーGP」には、「DVCPRO P2シリーズ」と「ライフィニティECOマネシステム」の2商品を認定、「ダントツGP」には124商品を認定しました。このうち、省エネ性能の高さによるものは79商品です。
また、プラズマテレビなどのデジタルAV商品の塩ビ樹脂削減の取り組みを加速するなど、環境への影響が懸念される化学物質を極力使わない製品開発を進めています。
さらに、世界最高レベルの発電効率と高耐久性を確保した家庭用燃料電池コージェネレーションシステムの開発や、電球形蛍光灯をベースにした照明事業戦略の発信を行いました。
08年度については、ダントツGPの認定機種数を、海外販売製品も含めて積極的に増やしていきます。また、省エネラベル取得に向けた取り組みをグローバルに進めます。特に中国環境ラベル(節ラベル、十環ラベル)は、07年度に合計217枚取得するなど成果を上げており、今後もこの活動を継続します。
(2)モノづくりのエコアイディア
生産活動のCO2排出量は、グローバル3年間で30万トン削減を目指し取り組みを進めてきました 。
また、254工場をクリーンファクトリー(CF)に認定し、CF認定率85%を達成しました。うち、「ダントツCF」に認定されたのは次の9工場で、国別には日本=4、中国=3、マレーシア=2、となっています。
- 松下ホームアプライアンス社 クリーナービジネスユニット
- モータ社 武生地区
- 松下電工(株) 久留米工場
- パナソニック半導体オプトデバイス(株)
- パナソニック エコシステムズ広東(有)北京分工場
- パナソニックHA杭州(有)
- パナソニックAVCネットワークス山東(有)
- パナソニックAVCネットワークス クアラルンプール マレーシア(株)
- パナソニック コミュニケーションズ マレーシア(株)
特に中国では、「中国エコプロジェクト」で工場の取り組み目標を定め、CO2排出量の削減や廃棄物発生量の削減、化学物質削減、水使用量削減に取り組んでいます。清潔生産審査では5工場が合格しました。
(3)ひろげるエコアイディア
環境家計簿は、約5万1千世帯が参加。また07年11月からは従業員が製品購入時に省エネ製品を選択するよう促す活動「省エネ製品セレクトエコチャレンジ!」を開始しました。対象商品を購入した参加者に対し、自宅用植物を会社から贈呈することなどで促進を図ります。
国内では、「地域に開かれた工場、地域社会と共存する工場」を目指して、エコアイディア工場を展開します。第一弾として、2008年6月5日に松下ホームアプライアンス社草津地区が「エコアイディア工場 びわ湖」として環境宣言を行いました。また、3つのエコアイディアを広くお客様へお伝えするために、国内の主要都市で環境展示会「エコアイディアワールド」を開催しました。既に全国5都市6カ所で行われ、6月28日からは北海道洞爺湖サミットが開催される北海道新千歳空港で実施します。
グローバルに見ると、07年9月にWWF(世界自然保護基金)と、「黄海エコリージョン支援プロジェクト」を推進することを宣言し、12月には初年度助成の8団体を選定しました。また07年4月から「中国エコプロジェクト」を立ち上げ、9月には「松下グループ・中国環境フォーラム」を開催して、「中国環境貢献企業宣言」を発信しました。
08年度は、エコプロジェクトの各地域ごとの展開を、中国以外の地域で加速します。さらにLE(地球を愛する市民)活動は積極的にグローバル化を図るほか、特に中国における環境家計簿、ノーマイカーデー、電球形蛍光灯への買い替え運動などを進めます。