松下電器産業株式会社は、2007年度中に記録型 DVD 向け 2波長高出力レーザ[1] の生産体制を現状の2倍以上に当たる1000万本規模に拡充いたします。
当社の2波長高出力レーザは、記録型DVD ピックアップ用光源として、業界ではじめて、2005年11月より生産を開始し、商品性能で高い評価を得てまいりました。 1つのレーザチップから 赤外(波長780nm : CD用)[2] 、赤色(650nm : DVD用)[3] の2つのレーザ光が得られるため、発光点調整が不要となり、 光ピックアップ光学系を簡素化出来ると共に、個々の単色光レーザを用いた場合に比べ、周辺部品点数が半減できる特徴があります。これにより、2006年度は記録型DVD ピックアップ市場において、 レーザの 2波長化は市場全体の 15% を占めました。
2007年度は、記録型DVD市場のさらなる拡大に加え、次世代光ディスク (Blu-ray Disc) 市場の立ち上がりが予想されます。 これに対し、上記の 2波長高出力レーザと、青色レーザ (405nm) [4] を実装することで 3波長化ができるため、次世代光ディスク、DVD、CD の全ディスクへ対応した記録機能を、 より低コストで実現できます。
今回、このような市場動向に対応するため、生産規模を、現状の 2 倍以上の月産1000万本に増強します。これは、今後見込まれる記録型DVD ピックアップ[5] 向けレーザ市場の 40% を 超える生産規模に相当します。これを以てお客様のタイムリーな要望に合わせたQCDを実現し、光ディスク市場の円滑な成長に貢献します。
【お問い合わせ先】
半導体社 企画グループ 広報チーム 中小路 陽紀 TEL:075-951-8151 E-mail: semiconpress@ml.jp.panasonic.com
【用語の説明】
- [1] 2波長レーザ
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赤色と赤外の 2種類のレーザを 1チップに集積化したレーザのことです。発光点間隔の調整が不要となる等、DVDとCDの光学系共通化を可能にし、コストダウン・小型・軽量化が実現できます。
- [2] 赤外レーザ
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赤外半導体を利用したレーザのことです。波長は 780nm程度で、原料となる半導体にはガリウムヒ素 (GaAs) を使用します。 光ディスクとしてオーディオや PCドライブの CD記録・再生に使われます。
- [3] 赤色レーザ
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赤色半導体を利用したレーザのことです。赤外レーザより波長が短く (650nm程度)、赤外レーザと同じくガリウムヒ素(GaAs)を用います。光ディスクとして、民生向けレコーダや、 カーナビ、PCドライブの DVD記録・再生に使われます。
- [4] 青色レーザ
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青色半導体を利用したレーザのことです。赤色レーザより波長が短く (405nm)、原料となる半導体には窒化ガリウム(GaN)が使用されます。レーザの波長が短くなると焦点をより 小さく絞ることができるため、次世代光ディスク (Blu-ray Disc) に使われます。
- [5] ピックアップ
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ピックアップとは、CDやDVDなどの光学ドライブにおいて、データの記録や再生を行なうためのレーザ光源とその受光部のことです。