2007年1月10日、社長 大坪文雄が、「2007年度経営方針」を発表致しました。
その要旨は以下の通りです。
1.「躍進21計画」の総括
(1)「躍進21計画」でめざしたもの
「営業利益率5%以上」、「連結CCM※ゼロ以上」を目標に、グローバルに生き残る企業として、2004年度より数々の取り組みを実施し、着実に前進した。 | |||
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(2)「躍進21計画」の総括
[1] | 軽くて速い経営の定着:Nextセル生産方式による工場在庫の削減やIT革新活動などで総資産を「躍進21計画」開始以降06年9月末までに、約4,600億円圧縮した。また、コストバスターズ活動により3年間で約2,200億円の経費削減に取り組んだ。 | |
[2] | 事業の太い柱づくり:「強い商品」を支える柱として、商品力強化に取り組み、V商品を中心に占有率を向上した。 | |
[3] | 電産・電工コラボ:コラボV商品の開発などシナジー効果を発揮し、2年間で1,000億円以上の増販効果を生み出した。 | |
[4] | 株主重視の経営:ESVプランの導入に加え、自己株式取得や配当額の大幅増加などの株主重視施策・株主還元策等により、時価総額が3年間で約1.5兆円増加した。 | |
[5] | 組織・風土・人事改革:特称の大くくり化、多様性推進本部の創設、スキル評価の導入など、しくみ・風土の改革を進めた。 |
2.松下グループがめざす「グローバルエクセレンス」の指標
・ | 売上高10兆円以上、うち60%以上は海外であること | |
・ | 営業利益率10%以上、ROE(株主資本利益率)10%以上 | |
・ | グローバルシェアNo.1の商品比率が30%以上 | |
加えて、「CSR経営」「信頼されるブランド」については、社外からの評価で業界No.1クラスを獲得すること。 |
3.「GP3(ジー・ピー・スリー)計画」の概要
松下グループがめざすグローバルエクセレンスへの挑戦権を獲得するため、本格的な成長に向けてフェーズチェンジを行う新たな中期計画として、2007年度〜2009年度を位置づけ、これを「GP3計画」とする。
「GP3計画」とは、グローバルに増販を達成しながら、会社として進化していく「グローバル・プログレス(Global Progress)」、グローバルで高収益を上げる「グローバル・プロフィット(Global Profit)」、世界中で信頼されるブランド「グローバル・パナソニック(Global Panasonic)」の「3つのGP」の達成をめざす計画である。
(1)「GP3計画」の目標
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<目標設定の考え方>
(2)中期成長戦略 重点テーマ
<1> 海外2桁増販
海外で市販商品の2桁増販をめざすとともに、連結海外売上高の大増販を実現するために、次の3点を重点ポイントとする。 | ||||||
[1]地域特性に応じた現地発のマーケティング <北米・欧州市場> |
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3年間で3,100億円の増販をめざす | ||||||
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<アジア・中国市場> | ||||||
3年間で3,400億円の増販をめざす | ||||||
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<エマージング市場> | ||||||
3年間で2,000億円の増販をめざす(市販商品) | ||||||
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[2]製販連携による商品力強化 中国市場の攻略に向けて、生活密着型の商品を中心に「現地発の付加価値」を盛り込んだV商品を2007年度モデルとして投入するなど商品力を強化し、グローバルで製販連携を強化充実することにより、増販に取り組む。
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[3]商品力の徹底訴求によるブランド力強化 「グローバル・プラズマ・キャラバン」として、プラズマテレビの商品訴求活動を今後3年間でアメリカ、ヨーロッパ、中国の主要都市にて延べ175ヵ所を目標に巡回し、行う。
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<2> 4つの戦略事業
デジタルAV、カーエレクトロニクス、生活快適実現、半導体・デバイスを4つの戦略事業とする。 | |||||||||||||||||||||
[1]デジタルAV事業
プラズマテレビ、液晶テレビ、デジタルカメラ、ブルーレイディスク(BD)レコーダー・ドライブ、ハイビジョンムービーの5つを重点商品とし、薄型テレビを核に、これらの重点5商品を成長ドライバーとして、海外中心に3年間で約7,000億円の増販をめざす。
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[2]カーエレクトロニクス事業
2010年度に1兆円を超える事業に育て上げることを目標に「カーエレ超1兆円プロジェクト」を設置し、グループの総合力を結集する。「GP3計画」では、2009年度、約9,500億円の売上高を計画する。夢・安心・感動にあふれた車社会の創造に貢献することをビジョンに、「快適車室空間分野」、「環境分野」、「安全・安心分野」の3分野を重点分野とする。
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[3]生活快適実現事業
2009年度に売上高約3兆円規模を実現する。電産・電工コラボを発展させ、グループ全体での成長戦略を構築する「生活快適実現事業 強化プロジェクト(仮称)」を設置。強い商品と、商品間の連携によるシナジー効果の最大化や新たな事業創造を図り、「家まるごと、ビルまるごとソリューション」を提供する。
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[4]半導体・デバイス事業
半導体で約1,200億円、その他デバイスで約1,200億円、合わせて3年間で約2,400億円の増収をめざす。海外を含めた顧客の拡大や、ソリューション体制の整備により外販を強化。デバイス事業全体におけるグローバルNo.1商品の売上構成比を50%まで高めて、収益力の強化を図る。
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<3> 戦略投資の継続
・ | 3年間で約1.5兆円の設備投資と、約1.8兆円の研究開発投資を行う。薄型テレビをはじめとする成長事業や、先行重点テーマ、半導体を中心とするキーデバイス開発にリソースを集中する。 |
・ | 国内5番目となるプラズマディスプレイパネルの新工場を建設し、世界最大の量産体制を構築。新工場の総投資額は約2,800億円とし、月産能力は100万台(42型換算)。2009年より稼動予定。(本日のリリース「PDP国内第5工場を兵庫県尼崎市に建設」をご覧ください。) |
−「モノづくり立社」の実現に向けて
「モノづくり」とは、開発からマーケティング・サービスまでの一貫したプロセスであり、このプロセスと、それをサポートするスタッフの活動全てを商品として結実させ、お客様価値の創造に貢献すること。
−新たな業績評価基準の導入
収益を伴った着実な成長を促進するため、これまでの指標であったCCMとフリーキャッシュフローをCCMに一本化し、成長性の指標である売上高を新たに加え、CCMと売上高を新たな業績評価基準とする。
−活力ある企業を目指して
(1)社会の公器として
(2)多様な人材が入り交じる風土の醸成
[1]性別、年齢、国籍に関わりなく、スキル・実力に基づいた登用
[2]国やドメインの枠を超えた人材交流の拡大
[3]グローバルなコミュニケーション活性化の仕組みづくり
[4]フラット&ウェブ、スキル評価、e-Workなどの加速
−品質問題の根絶
FF市場対策を継続中であり、社会から失った信頼の回復途上であることを忘れず、「安全・品質は全てに優先する」ことを徹底する。
4.2007年経営スローガン
GP3計画−収益を伴った着実な成長 打 っ て 出 る ! |
GP3 Plan - Global Progress, Global Profit, Global Panasonic Rise to the Challenge! |
「GP3計画」の初年度として、より高い目標に向けて成長へのフェーズチェンジを果たし、新たな市場開拓や未知の事業領域への参入など、新しいことに挑戦するという思いを込めた。
<ご参考・・・経営方針発表会概況>
日時: | 2007年1月10日 14:15〜16:00 |
場所: | 松下電器人材開発カンパニー/大阪府枚方市菊丘南町2番10号 |
参加者: | 本会場 680名 中継会場 約33,600人 (国内 217会場、海外 14会場) |
将来見通しに関するリスク情報
本リリースには、松下グループの「将来予想に関する記述(forward-looking statements)」(米国1933年証券法第27条Aおよび米国1934年証券取引法第21条Eに規定される意味を有する)に該当する情報が記載されています。本リリースにおける記述のうち、過去または現在の事実に関するもの以外は、かかる将来予想に関する記述に該当します。これら将来予想に関する記述は、現在入手可能な情報に鑑みてなされた松下グループの仮定および判断に基づくものであり、これには既知または未知のリスクおよび不確実性ならびにその他の要因が内在しており、それらの要因による影響を受けるおそれがあります。かかるリスク、不確実性およびその他の要因は、かかる将来予想に関する記述に明示的または黙示的に示される松下グループの将来における業績、経営結果、財務内容に関してこれらと大幅に異なる結果をもたらすおそれがあります。松下グループは、本リリースの日付後において、将来予想に関する記述を更新して公表する義務を負うものではありません。投資家の皆様におかれましては、1934年米国証券取引法に基づく今後の米国証券取引委員会への届出等において松下電器の行う開示をご参照下さい。
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