プレスリリース

2006年11月13日

パナソニック コミュニケーションズ株式会社
パナソニックCC宮崎株式会社
独自工法による超小型PLC(注1)モジュール

機器組み込み用 PLCモジュールのサンプル出荷を開始

HD-PLC TM(注2)


(約157KB)

品名 PLCモジュール
品番 MMDPMS150シリーズ
サンプル出荷開始日 12月1日

パナソニック コミュニケーションズ株式会社とその子会社であるパナソニックCC宮崎株式会社は、高速電力線通信機能を搭載した機器組み込み用の超小型PLCモジュールのサンプル出荷を12月1日より開始します。

今回サンプル出荷を行う機器組み込み用の超小型PLCモジュールは、松下独自の技術によるSIMPACT(シンパクト、3次元実装モジュール)(注3)を用いることにより、当社の従来のものに比べ面積で約40%削減と大幅な小型化を実現したものです。
本製品は、ノイズ抑制フィルタなどのアナログ部分までも一体化したモジュールなので、専用の回路を別途用意しなくても本製品を機器に組み込むことで容易に高速電力線通信ができるようになっています。さらに、松下独自開発の高速電力線通信専用LSIを搭載することによって、最大190Mbps(注4)の高速通信への対応を実現したものになっています。

パナソニック コミュニケーションズ株式会社とパナソニックCC宮崎株式会社は、電力線を利用した簡単で便利な高速通信を容易に実現する機器組み込み用の超小型PLCモジュールを核にして、高速電力線通信の普及に向けて取り組んでいきます。

<主な特長>

  1. 独自工法による超小型PLCモジュール(従来の面積を約40%削減)
  2. アナログ部分も含むモジュール化で機器組み込みが容易
  3. 高速電力線通信専用LSI搭載で高速通信を実現
注1. PLC:Power Line Communicationの略で、電力線通信のこと。
注2. HD-PLC:「HD-PLC」は松下電器が提唱する高速電力線通信方式の名称です。「HD-PLC」は商標です。
注3. SIMPACT(シンパクト、3次元実装モジュール):SIMPACTは、System In Module using Passive and Active Components embedding Technologyの略。コンデンサなど受動部品および半導体など能動部品の内蔵技術を用いてシステム機能を完結させたモジュールの略称。
注4. 190Mbps:理論上の最高通信速度で、実際の実効通信速度はこれより劣ります。

【お問い合わせ先】

<報道関係者様>
  パナソニックCC宮崎(株)
    企画・技術管理チーム  藤丸、板垣  電話:0985-73-1311
  パナソニック コミュニケーションズ(株) 
    広報グループ          村田、荒田  電話:092-477-1800
<お客様>
  パナソニックCC宮崎(株)
    営業総括グループ      高山、大野  電話:0985-72-0558
【ホームページURL】http://panasonic.co.jp/pcc/

【開発の背景】

電力線通信は、既設の電灯線や配電線に高周波信号を重畳させて通信を行うもので、家庭内などいたるところにあるコンセントを通して、電気の利用とともに情報のやりとりができるという利便性から、1990年代後半より実証実験などが進められているものです。
近年、この電力線通信の高速化(100Mbps以上)への関心が世界各国で急速に高まってきています。当社など松下電器グループとしても、手軽に扱える高速電力線通信の簡便性に注目して、この実用化に取り組んできました。この結果、今年の春から高速電力線通信のアダプターを海外向けに出荷を開始しましたが、アダプターに加え機器に組み込んで使用するモジュール、とりわけ超小型の組み込み用モジュールに対して強い要望がありました。これに対応して、両社は松下電器の生産革新本部実装コア技術研究所と共同で超小型化の開発を進めてきました。この小型化を実現するものとしてSIMPACT(3次元実装モジュール)を用いることで、当社の従来のものより面積を約40%削減した超小型の高速電力線通信のモジュールを実現しましたので、今回サンプル出荷を開始するものです。

【特長】

1.独自工法による超小型PLCモジュール(従来の面積を約40%削減)

本製品は、松下独自のSIMPACT(3次元実装モジュール)を用いることにより当社の従来のものの面積を約40%削減して、大幅な小型化を実現した超小型PLCモジュールです。
SIMPACTは、プリント基板の内層に抵抗やコンデンサなどの受動部品に加え、能動部品である半導体も埋め込むことができる松下独自技術のモジュールです。この技術には、セラミック粉末と熱硬化樹脂を用いたコンポジット材料を利用するため、基板の内層に各種部品を損傷なく三次元で埋め込むことができます。これにより通常の基板に比べて実装面積を大幅に減少することが可能となります。
さらに、SIMPACTは、配線自由度の高い3次元配線を形成することができるので、内蔵した部品間を最短で配線接続することができ、ノイズを低減することもできます。
このSIMPACTで実現した超小型の本製品により、ルーターなどのネットワーク機器やAV機器など、組み込むことができる機器の幅が格段に広がります。

2.アナログ部分も含むモジュール化で機器組み込みが容易

本製品は、電力線通信において通信性能に影響を与えるノイズ抑制フィルタを含むアナログ部分までをも一体化し、高速電力線通信の機能を集約した超小型モジュールになっています。
これにより、外部に専用回路を別途用意することなく、機器に組み込むことで容易に最大190Mbps(注4)の高速通信を実現することができます。
本製品のようなモジュールではなく、従来のように高速電力線通信専用のLSIや、単機能の半導体素子、各種部品を実装して高速電力線通信を実現する場合は、小型化にすることは大変困難でした。
これに対し、本製品は、アナログ部分も一体としながら小型モジュール化を実現したことに加え、着脱が簡単な狭ピッチコネクターの採用で、さまざまな機器に容易に組み込みができるようになっています。

3.高速電力線通信専用LSI搭載で高速通信を実現

本製品は、松下独自開発の高速電力線通信専用LSIを搭載して高機能「Wavelet OFDM」(注5)やQoS(注6)を実現することで、最大190Mbpsの高速通信への対応を実現したものです。
これにより、ハイビジョン映像や音楽ストリーミングなどの容量の大きなコンテンツの送受信を行う機器などに組み込んだ場合でも、高速電力線通信による高速で安定した通信を実現することができます。

その他の特長

MII(注7)、GPIO(注8)、UART(注9)の外部インターフェースを用意
フラッシュメモリの採用により、ファームウエアのバージョンアップが可能
最大35dBまで制御可能な帯域除去フィルタで既存システムへの影響を低減
128bit AES (注10)を採用し、強固なネットワークセキュリティを実現
注5. Wavelet OFDM:周波数利用効率が非常に高い直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)を採用し、各サブキャリアの応答にWaveletを適用して、高効率な高速データ伝送を実現する松下の独自技術。
注6. QoS:Quality of Serviceの略。ネットワーク上で、ある特定の通信のための帯域を予約し、データが途切れないように伝送品質を保証する技術。
注7. MII:メディア非依存インターフェース(Media Independent Interface)の略で、ネットワークコントローラとメディアインターフェース間の接続に使用。
注8. GPIO:General Purpose Input/Outputの略。汎用入出力で、さまざまなカスタム接続を可能にするフレキシブルなパラレルインタフェース。本製品では、スイッチやLEDの制御に使用する。
注9. UART:Universal Asynchronous Receiver Transmitterの略。パソコン等のシリアルポートなどに使われる通信回路。
注10. AES:米国商務省標準技術局(NIST)によって選定されている米国政府の次世代標準暗号化方式。

【PLCモジュールのサンプルの仕様】

通信方式 HD-PLC(注2)
周波数対応帯域 4MHz〜28MHz
変調方式 Wavelet OFDM
通信速度 最大190Mbps(注4)
サイズ 約45mm×約33mm×約8.5mm
重量 約9.5g
外部電源 DC+10.5V、3.3V、1.2V
消費電力 約2W
インターフェースコネクター 50ピン 狭ピッチコネクター

以上