パナソニック ファクトリーソリューションズ株式会社とKalypsys社は、新薬開発期間を大幅に短縮可能な次世代ドラッグディスカバリーシステムについて共同開発契約を締結いたしました。
この契約は、創薬分野の研究機関や製薬会社のみならずライフサイエンス全般におよぶ、統合システムの開発、生産やマーケティングといった広範な活動にわたります。パナソニック ファクトリーソリューションズは、従来のFA事業で培った技術・製造・マーケティング手法を提供し、Kalypsys社は世界トップレベルの創薬研究機関や米国の製薬会社向けの新薬開発システムで培ったノウハウを提供いたします。
パナソニック ファクトリーソリューションズの神﨑社長は、「今回のコラボレーションにより、ドラッグディスカバリーシステムの開発において大きなシナジー効果が期待できる。当社の自動化技術とKalypsys社の創薬技術の融合で、より汎用性の高い次世代ドラッグディスカバリーシステムを提供できるだろう」 と述べています。
Kalypsys社長、ジョン・マッカーン博士は、「この共同開発は次世代創薬技術の提供の先駆けとなる。Kalypsys社にとっては、自社内の創薬開発に用いると共にお客様にも提供している製品の優位性が、改めて高く評価されたものと言える。さらに、パナソニック ファクトリーソリューションズとの協働により我々の活動領域をグローバルに広げることになるだろう」と述べています。
【お問い合わせ先】
パナソニック ファクトリーソリューションズ株式会社(日本連絡先) 経営企画グループ 坂田 TEL:06-6905-5442 FAX:06-6905-4103 ソリューション マーケティング総括部 坂 TEL:03-3492-9151 FAX:03-3492-9155 Kalypsys, Inc.(アメリカ連絡先) Euro RSCG Life PR and Noonan Russo Tracey Milani, David Schull TEL:858-546-4811
【パナソニック ファクトリーソリューションズ株式会社について】
パナソニック ファクトリーソリューションズは、松下グループの中でFA事業を担当しているドメインで、電子部品実装、半導体実装、工法プロセスなど最適なソリューションを提供しています。回路形成技術を核としたモノづくりプロセスの改革により、お客様の事業発展に貢献することをミッションとし、多様化が進むモノづくり現場のニーズに対応しています。
中でも、主力の電子部品実装事業では、高速モジュラーマウンターで業界トップレベルの占有率を誇ります。こうしたFA事業で培った高精度位置決め・画像処理・分注技術を応用し、新薬を開発するプロセスの自動化・タクトアップを実現する創薬支援ロボットにも新規事業として取り組んでおります。
<会社概要>
・本社所在地 | : | 大阪府門真市松葉町2番7号 |
・設立 | : | 2003年 |
・代表者 | : | 社長 神﨑 勝利 |
・従業員数 | : | 3,150名 |
・ホームページ | : | http://panasonic.co.jp/pfsc/ |
【Kalypsys, Inc.について】
Kalypsys社は、アメリカ サンディエゴを拠点とする製薬会社で、新薬開発のプロセスを常に革新し続けています。新薬の初期構想段階から臨床に至るまで、Kalypsys社は科学的な知識と技術をシームレスに統合し、高速で効率的かつ効果的に低分子新薬の開発をしている点において他社の追随を許していません。Kalypsys社は新薬開発のターゲットを炎症性、腫瘍性、心臓血管および代謝性疾病用の薬に置いており、自社開発品に加え、大手製薬会社とも連携、新しい治療法の開発・商品化を推進しています。
<会社概要>
・本社所在地 | : | 10402 Wateridge Circle San Diego, CA 92121 |
・設立 | : | 2001年 |
・代表者 | : | John McKearn, PhD |
・従業員数 | : | 115名 |
・ホームページ | : | http://www.kalypsys.com/ |
【ドラッグディスカバリーシステム(DDS)について】
新薬開発のプロセスを自動化する装置で、数十万から数百万種の低分子化合物の中から、薬として使えそうなものを選び出し、新薬候補物質として薬物動態、安全性確認など各種新薬開発プロセスで薬効を評価するシステムです。
通常、新薬開発の期間は、一種類当たり10〜15年を要しますが、新薬開発プロセスの自動化により開発期間を飛躍的に短縮できると言われています。
【次世代DDS 開発の背景】
新薬開発における自動化機器は、創薬スクリーニング装置(通称HTS:High Throughput Screening)を中心に市場を牽引してきました。従来の新薬開発プロセスは化合物管理、化合物スクリーニング、薬物動態試験、安全性試験など独立して進められており、自動化機器の導入にいたっては部分最適となっているのが現状です。業界では今後より一層の新薬開発競争力の強化が求められており、それに伴ってHTSよりも広範囲にわたる新薬開発プロセスのトータルでシームレスな自動化、データ連携が可能なシステムへの要求が高まっています。
以上