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パナソニック株式会社は、新開発スーパー35mm MOSセンサーと当社独自の「AVC-ULTRA」映像コーデックファミリーを搭載した4Kカメラ/レコーダー「VARICAM 35」(カメラモジュールユニットAU-V35C1GとレコーダーモジュールユニットAU-VREC1Gとの組み合わせ)と、最大240fpsのHDハイスピード撮影に対応した2/3型3MOS搭載の「VARICAM HS」(カメラモジュールユニットAU-V23HS1GとレコーダーモジュールユニットAU-VREC1Gとの組み合わせ)を、2014年10月より発売を開始します。
「VARICAM 35」はスーパー35mmサイズ、有効890万画素の新開発MOSセンサーを搭載。14+ストップの広いダイナミックレンジと広い色域を実現しています。また、PLレンズの画角と被写界深度をフルに活かした高解像度の4K映像収録が可能です。
一方、「VARICAM HS」は、従来の放送用2/3型バヨネットマウントを採用。「VARICAM 35」同等の14ストップの広いダイナミックレンジと広い色域を実現しています。「VARICAM HS」は、240fpsまでのハイスピード・フレームレート撮影に対応しており強力なスローモーション演出が可能です。
両機ともに、イン・カメラ・カラー・グレーディング機能により、撮影現場で色調の作りこみが可能です。加えて、ダブルレコーダー&デュアルコーデック収録機能により、本編収録(VARICAM 35:4K/2K/HD、VARICAM HS:HD)と同時に、オフライン編集・プレビューに適したグレーディング後の2K(VARICAM 35のみ)/HDファイルを同時に収録できます。「VARICAM 35」は、さらにCodex社の「V-RAW」レコーダーで「V-RAW」データの記録にも対応予定※5です。
■特長
- 「VARICAM 35」:新開発スーパー35mm MOSセンサー搭載で14+ストップの4K映像収録が可能。
「VARICAM HS」:放送用2/3型レンズが使用でき、最大240 fpsのハイスピードHD撮影が可能。 - 制作者の意図通りの画作りと革新的なワークフローを実現する、「イン・カメラ・カラー・グレーディング」機能と「ダブルレコーダー&デュアルコーデック記録」。
- モジュラー構成による拡張性と操作性。アルミ合金ボディによる堅牢性、耐久性、信頼性。
- ※1:「VARICAM 35」のみ。「VARICAM HS」は14ストップ。
- ※2:「VARICAM 35」用カメラヘッド。
- ※3:「VARICAM HS」用カメラヘッド。
- ※4:「VARICAM 35/HS」共用モジュール。
- ※5:ファームウェアアップデートにより将来対応予定。
■特長の説明
1. 「VARICAM 35」:新開発スーパー35mm MOSセンサー搭載で14+ストップの4K映像収録が可能。
「VARICAM HS」:放送用2/3型レンズが使用でき、最大240 fpsのハイスピードHD撮影が可能。
「VARICAM 35」のスーパー35mmセンサー
新開発スーパー35mm 4K MOS センサー【VARICAM 35】
新開発スーパー35mmMOSセンサーを搭載。4K(4096x2160)、UHD(3840x2160) の解像度で、高感度、低ノイズ、広いダイナミックレンジを実現しています。
新開発2/3型220万画素3MOS センサー【VARICAM HS】
VARICAM HSのために新開発された2/3型220万画素3MOSセンサーを搭載。高感度、低ノイズ、広いダイナミックレンジを実現しています。
「V-Gamut」
進化した色域とダイナミックレンジ「VARICAM Look」
ガンマカーブは従来のVARICAMで定評ある「F-REC」からダイナミックレンジをさらに拡張した「V-Log」に進化しました。VARICAM35は14+ストップ、VARICAM HSは14ストップのダイナミックレンジを収録でき、より自由度の高いグレーディングを行うことが可能です。従来の「V-REC」または「CINE-LIKE」に相当するガンマカーブを「V-709」として新たに定義。「V-709」ガンマはモニターでのプレビューに最適なトーンが得られ、またCM、ドラマなど放送用コンテンツの制作にも適しています。 従来に比べ格段に広い色域「
リアブル・フレームレート撮影
「VARICAM 35」は、HD/2Kはもちろん4K/UHD収録においても1〜60 fps※の範囲でのフレームレートが選択でき、オーバークランク(スローモーション)、アンダークランク(クイックモーション)撮影が可能です。
「VARICAM HS」は「AVC-Intra100」コーデック収録時、1 fps 〜 240 fps の範囲でのフレームレートが選択できます。収録しながらのフレームレート変更にも対応しており、ワンシーンの中でなめらかに速度が変化するスローモーション演出が可能です。また低速レートではアンダークランク(クイックモーション)撮影ができます。
※120fps記録はファームウェアアップグレードにて対応予定。
2. 制作者の意図通りの画作りと革新的なワークフローを実現する、
「イン・カメラ・カラー・グレーディング」機能と「ダブルレコーダー&デュアルコーデック記録」。
イン・カメラ・カラー・グレーディング
「VARICAM 35」は3D LUT/CDLの2種類の方式のカラーグレーディング機能をカメラに搭載。(「VARICAM HS」はCDLのみ)。コントロールパネルや他社ソフトウェア※1により現場でのカラーグレーディングが可能。3D LUTファイル、CDLファイルはクリップと一緒に記録され、これまでは、収録後に作成していたデイリーズ(=元は現像済みラッシュフイルムの意の確認用映像)が、現場で撮影時に、カメラ内で可能となり、制作者の意図をより的確に作品に反映できます。
ダブルレコーダー&デュアルコーデック記録
2つの独立したレコーダーを搭載。グレーディングしないマスター映像(「VARICAM 35」: 4K/2K/HD、「VARICAM HS」: HD)とグレーディングをしたHD/2K(「VARICAM HS」はHDのみ)映像の2系統同時収録が可能です。「V-Log」/「V-709」/「Grading」(=グレーディング調整値)から選択ができ、映画制作用のメインデータとは別に、プレビューや放送用途に適したHD/2K映像が同時に得られます。
サブレコーダーはHD(「AVC-Intra100」/「AVC-Intra200」※1)と合わせて、低レートのプロキシー(「AVC-Proxy」)も記録。収録ファイルには共通のメタデータが含まれており、オフライン編集に際して、プロキシー・プレビューからの連携を図ることでスピーディーな運用に貢献します。
※The use of DCF Technologies is under license from Multi-Format, Inc.
「V-RAW」記録にドッカブルで対応※1【VARICAM 35】
「VARICAM 35」の「V-RAW」記録のために開発されるCodex製「V-RAW」レコーダーは、「VARICAM 35」レコーダー後部にケーブルレスでドッキングが可能。「V-RAW」データを記録できます。
4K対応の「AVC-ULTRA」コーデック記録【VARICAM 35】
制作に適したフレーム内圧縮方式の「AVC-Intra」コーデックを4K映像に拡張した「AVC-Intra 4K」により、4K(4096x2160) 、UHD(3840x2160) の収録が可能です。HD映像の収録には「AVC-Intra100」/「AVC-Intra200」※1およびApple ProRes※1をサポートしています。大容量の新メディアexpressP2カードを使用して、約90分間の4K映像(24pfs 4:2:2記録時)、高音質24bit/48KHz/4チャンネルオーディオ、およびメタデータを収録できます。
※1:将来対応(ファームウェアアップデート)予定。
3. モジュラー構成による拡張性と操作性。アルミ合金ボディによる堅牢性、耐久性、信頼性。
モジュラー構成
「VARICAM 35」は、PLレンズマウントの4Kカメラモジュール(AU-V35C1) と、レコーディングモジュール(AU-VREC1)で構成されます。2/3型レンズマウントのHDカメラモジュール (AU-V23HS1) を組み合わせたVARICAM HSと、レコーダーモジュールは共通です。2つのカメラヘッドを用途と機材に合わせて変更できます。カメラヘッドとレコーダーはケーブルレスでドッキング。堅牢なドッキング機構ながら、現場での取り外しや付け替えも、ドライバー不要で行えます。
モニター搭載デタッチャブル・コントロールパネル
レコーダーのコントロールパネルは3.5型LCD表示パネルを搭載。メニュー表示のほかライブ/プレビューモニターとして使用できます。メニュー表示はGUIと数値表示を見やすく組み合わせ、周囲に配置されたキーとダイアルによる、インテリジェントな操作を実現しています。
使用頻度の高い設定項目はダイレクトに操作でき、ストレスのない収録が可能。フィルム/ビデオそれぞれのユーザーに対応したメニューモードが選べます。ソフトキーボード、ユーザーボタンの機能も備えています。デタッチャブル構造により、カメラから離れた場所(延長ケーブル90cm)での操作が可能です。多彩な撮影スタイルに対応するとともに、カメラアングルの自由度を高めます。
堅牢なレンズマウント【VARICAM 35】
レンズマウント部はステンレス製。堅牢性とともに温度変化による膨張がもたらすフランジバックのずれを防止する設計です。レンズマウントリングには交換のしやすさにも配慮した大型のレバーを採用しています。
新開発の大口径OLEDビューファインダー
高精細0.7型(1280×720画素)OLEDパネルに、ファインダー倍率0.78倍の広い画角を表示します。ハイアイポイントを可能にする大口径38mmの接眼レンズが快適な視認性をもたらします。4K撮影のフォーカシングに対応した光学ズーム機能を内蔵。任意の倍率調整が可能です。
堅牢性・耐久性・信頼性
カメラモジュール、レコーダーモジュールとも、ボディはアルミ合金製。高い強度と剛性を備えています。低重心で重量バランスにすぐれた設計です。新設計のクーリングシステムにより、回路部の熱を効果的に放出します。
各種シネスタイルアクセサリに対応
各種PLマウントレンズをはじめマットボックスやフォローフォーカス、レンズコントロールシステムなど、他社製シネスタイルアクセサリ類をそのまま使用することが出来ます。天面・底面はフラットで各種プレートの装着が容易。サイド、ハンドルにもビス穴を設けています。ショルダーアダプターは前後110mmの稼動範囲を持ち、多様なレンズに対応します。