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プレスリリース

2014年4月21日

新規事業「アグリ・エンジニアリング事業」に参入

農業用資材の最適配置と独自の環境制御で「パッシブハウス型農業プラント」を実現

【統合制御盤】 【実験ハウスでの生産の様子】
【全体イメージ】

パナソニック株式会社 エコソリューションズ社は、市販の農業用資材の最適配置設計と、自然の力を積極的に活用する「『パッシブ』環境制御システム」とを融合することにより、局所環境制御を実現した『パッシブハウス型農業プラント』を開発。農産物の生産効率の向上と生産者負担の軽減を図る「アグリ・エンジニアリング事業」に、2014年度から参入します。事業主体は、ハウジングシステム事業部、販売・施工は、パナソニックES集合住宅エンジニアリング(株)が担当します。
2014年度の事業開始にあたっては、2012年度より相互の業界での強みを生かした事業モデル検証を協同で行ってきました大手青果流通会社(株)ケーアイ・フレッシュアクセス社(以下、KIFA社)(※)と連携してスタートします。

(※)(株)ケーアイ・フレッシュアクセスの主な事業概要は、生鮮農産物・加工品の全国卸売、青果専用センター運営・ロジスティックス全般の一括業務受託。株主構成は、住友商事(株)50%・伊藤忠商事(株)33.5%・(株)ドール16.5%。詳しくは、ホームページをご覧ください。http://www.kifa.co.jp

日本の農政では、国際的な競争力の強化策として、新規就農者への必要な資金交付など次世代の農業生産者向け施策や、農地集約の円滑化に向けた農地法改正の検討、農業の付加価値化、農商工連携などの取り組み強化など様々な振興策が推進されています。一方、異常気象などの天候不順に対する安定生産や作業効率化など生産性に対する課題があります。このような環境下で、農業生産者に、簡便で取り組みやすい設備とビジネスモデルを提供することで、生産基盤の強化と農業の継続的発展に寄与することを目指します。
この新規事業では、ほうれん草の生育に適した環境に近づくよう、自然光、水、風という自然の力を活用する複数の環境調整用農業資材を自動制御する、パナソニック独自の『トータル環境バランス制御』を採用。ほうれん草の土耕栽培を対象とした「パッシブハウス型農業プラント」の販売・施工を実施。

生産者に
(1)高温で生育が困難な夏を含めて、年間を通じたほうれん草の栽培が可能
(2)天候による影響が少ないため栽培計画が立てやすい
(3)栽培中の手間が大幅に省ける
という新しい価値を提供します。この「パッシブハウス型農業プラント」により、年間を通じて生産の安定化が図られ、市場への安定供給が可能になります。今年度は、単棟タイプを10棟1ユニットとして販売を開始、数年内には大型化を含むハウスのバリエーションを増やしていく予定です。

【事業スキーム】

当社が、開発した環境制御によるパッシブハウス型農業プラントをパナソニックES集合住宅エンジニアリング(株)が販売・施工し、そこで生産された農産物をKIFA社が物流および販売するという新たなビジネスモデルを提供します。農業生産法人・生産者は、環境制御型ハウスを導入することにより、農産物を安定的に生産し、流通販売することが可能となります。今後は、ほうれん草以外の作物への展開も検討していきます。

【お問い合わせ先】

エコソリューションズ社 パナソニックES集合住宅エンジニアリング(株)
電話:03-5743-3500(直通)

【販売する「パッシブハウス型農業プラント」の特長】

1. 自然の力を積極的に活用した「環境制御システム」

自然光、水、風などの自然エネルギーを直接利用するパッシブ技術により、できるだけ電気のエネルギーに頼らずに、作物周辺の温度、湿度などの環境をバランス良く整えるトータル環境制御システムを提供します。一般的な植物工場と異なり、エアコンや暖房機を使用しないためエネルギーコストを抑えた栽培が可能です。ハウス外の照度、外気温度、ハウス内の温度・湿度を計測して、遮光、送風、散水を行なう設備機器を制御します。作物の生育ステップごとに機器動作の優先順位を決めて、成長に合わせた制御を行います。また、機器動作の制御は、季節や時間に合わせて自動的に変更して制御します。

トータル環境バランス制御 環境制御システム

2. 「局所フォーカス」や日照シミュレーション等を活用した「エンジニアリング技術」

設備機器を最適に配置することで作物周辺のみを集中的に環境制御する「局所フォーカス」を実現し、環境制御を省エネで実現。ハウス内の設備機器は気流解析やサーモグラフィによる測定を行ない、最大限の効果が発揮できるように機器選定や配置設計をしています。また、日照シミュレーションによる周辺環境の影響を考慮したハウスの全体配置設計や生産者が既にお持ちの井戸ポンプや電源設備などに合わせた共用設備の設計を行なって、生産者一人ひとりに合わせ、提案します。

3. ほうれん草の周年栽培を実証

一般的には難しかった夏を含めて年間を通じたほうれん草の栽培を実証しました。例えば、複数棟で播種時期をずらしながら栽培することで、毎日の出荷も可能になります。また、天候リスクが低減できるため栽培期間のブレが少なく計画が立てやすくなり、出荷期日に合わせた栽培を行なうことも可能です。さらに環境制御が自動化されているため、栽培中の手間が大幅に削減できます。

播種
2013年8月初旬

収穫
2013年9月中旬

当社実験場での夏季実績

以上

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