パラレルリンクロボットの外販を開始

パナソニック株式会社は、手づたえ教示^※1による熟練作業の自動化を実現したパラレルリンクロボットの外販を2012年9月10日より開始します。

セル生産の浸透により、組立工程では人による作業が一般的ですが、作業ばらつきや作業効率の向上などに課題があります。一方、ロボットで作業を自動化するためには、専門的な組立手順を記憶させる必要があります。また、複雑で多彩な作業を伴う場合は、ロボットへの組み立て手順の入力作業などが煩雑となり、作業開始までに長時間を要する等の課題がありました。
本製品は、ロボットそのものに簡単かつ安全に手づたえで教示することができます。そのため、製造現場のオペレータでも手間をかけずに、作業のコツを教示することが可能となり、作業ばらつきを抑制することができます。ロボットの使い勝手を飛躍的に高めることで、製造現場の生産性向上およびコスト削減に貢献していきます。

【特長】

1. 簡単で直感的な手づたえ教示^※1により、誰でも手間なく作業指示が可能
   • 安全かつ簡単に教示作業を実現
   • 熟練者のノウハウを数値化して活用することが可能
2. 6軸協調アーム制御型のパラレルリンクロボットで6自由度の柔軟姿勢作業が可能
   • 人による作業のような複雑な姿勢にも追従
   • 軽量アームで高速、繊細な動作が可能

【お問い合わせ先】

パナソニック株式会社　生産革新本部　企画グループ

TEL：06-6905-4857

【開発の背景】

■ものづくりの最大拠点である中国においては昨今、人件費高騰によるコスト上昇や頻繁な人材流出に伴い、人員確保が困難な状況にあり、今後、生産現場の自動化の増加が予想されます。

■組立工程は人による作業が一般的ですが、品質ばらつきや作業効率が経営課題となっており、ロボットを利用した自動化により、品質安定化に対する要望が高くなっています。

■ライフサイクルが短い商品では短期間での生産立上げが要求されており、ロボットを利用する場合に煩雑な作業となる教示の簡素化、時間短縮への要望が高くなっています。

【特長】

1．簡単で直感的な手づたえ教示^※1方式で、ロボットを誰でも手間無く作業指示が可能

ロボットに操作を教示するための、複雑な操作手順やソフトウエアに関する専門知識が不要で、作業者がロボットの先端部を把持して、その動作位置や軌跡を、安全かつ軽快に教示することで、利便性を大きく高めています。ライフサイクルが短い商品を扱うユーザに対して、極めて簡単に教示ができる仕組みを提案することによって、当該商品の垂直立上げを実現し、使用できる用途の拡大が期待できます。 さらに、手づたえによる教示の簡素化はカンやコツが必要となる複雑な熟練作業のノウハウを数値化して活用することが可能となります。

2．6軸協調アーム制御型のパラレルリンクロボットで、6自由度の柔軟姿勢作業が可能

ロボット本体の構成は極めて簡素ですが、高度な制御技術により、6つのモータを同時にコントロールし、目的の位置や姿勢を表現しています。作業空間内で、どのような作業にも対応するためには、6自由度（アームを動かすことのできる方向の数）が必要ですが、このロボットは6つのモータで6自由度を表現できるため、自由な姿勢が表現でき、人作業のような複雑な姿勢にも追従します。また、アームやプレートなどの可動部は軽量な構造のため、高速で繊細な動作を可能とします。

パラレルリンクロボットの全体構成図

【製品仕様】

【商品写真】

【用途例】
・挿入作業　・貼付作業　・配線作業　・塗布作業　など

【特許】
国内5件、海外1件

以上